経済学的には当たり前の話かも知れませんし間違いかも知れません。
基本的な事柄ですが、
リターン=期待値(μ)
リスク=標準偏差(σ)
投資は長期的に見て傾きμの直線(複利なら指数関数)に乗ると思います。それが市場の合理性を表すパラメータ。短期的にはσでバラつく。それが市場の非合理性を表すパラメータ。
SBI証券のサイトにちょうどよい資料が掲載されていました。
→1901年~2008年のNYダウ工業株30種(米ドルベース)のリターン(1年間)
※追記:リンク切れになっているのでS&P500のデータで代用します(1950/01/E〜2014/08/E)。
NYダウ年間リターンのヒストグラムですが、それなりにガウシアンの形をしています。これから読み取ると、大体ですがμ~10%、σ~半値幅/2.35~28%、です。プラスとマイナスの端(~±80%)が大体3σである点もコンシステントかと思います。リーマン2008は2σ(=95%で起こりうる範囲)に入っているので、100年に1度はウソだということです。
このように、投資は短期的(1年)にはマイナスの年もかなり見られますが、①長期的に見れば平均値はプラスです。さらに、②そのバラツキもσで大体想像できてしまいます。この2点が肝であり、私が投資はギャンブルとは違うと考える理由でもあります。期待値がマイナスなら最初からやりません。
上記の例は1年単位ですが、1年の中でももっと細かく見れば、ドバイやアイルランドといった心理学の範囲でバラつくヒストグラムが見えてくるのかと思います。しかしそれもσで記述でき、冒頭で述べたように市場の非合理性を表すパラメータなのだと考えています。
その非合理性に振り回されない投資が「低コストインデックスファンドの分散長期積立」であると考えています。