その2以降があるかわかりませんが、日経でおもしろいデータが紹介されていたので参考にさせていただきます。
たそがれ「経団連」銘柄、主役は中小型株(2011/12/05 日本経済新聞)
TOPIXが26%下落している過去10年で上がった銘柄は全上場企業の57%。数だけで言えばこうなるそうです。
気をつけなければいけないのは、
①TOPIXと全上場企業は違う
②個別に見たときの上昇下落の大きさがわからない
③時価総額で分けた銘柄数の分布もこのようなピラミッド型になると思うので、時価総額加重平均指数への真の寄与率を計算するには上昇銘柄がその時価総額区分内で占める割合を知る必要がある
ではこのデータと東証の「
TOPIX等株価指数の基礎データ(平成23年11月末)」を用いて、ちょっと考えてみます(時価総額3000億円以上=TOPIXの大型株というように分類。?マークは私の推測です)。
時価総額 | 割合 | 銘柄数 | TOPIX | (換算) | 上昇割合 | 時価総額割合 |
3000億円- |
4.3% |
65 |
100 |
158 |
41.1% |
60.43% |
300-3000億円 |
20.8% |
310? |
400 |
630 |
49.2% |
30.64% |
-300億円 |
74.9% |
1118 |
1162 |
1831 |
61.1% |
8.94% |
上昇total |
57% |
1493? |
|
|
|
|
total |
100% |
2619? |
1662 |
2619 |
|
100% |
ではエイヤで上がったら+50%、下がったら-50%として、時価総額加重平均への寄与を計算してみると、
大型+=60.43%x41.1%x50%=12.4%
中型+=30.64%x49.2%x50%=7.5%
小型+=8.94%x61.1%x50%=2.7%
大型-=60.43%x(100-41.1)%x(-50%)=-17.8%
中型-=30.64%x(100-49.2)%x(-50%)=-7.8%
小型-=8.94%x(100-61.1)%x(-50%)=-1.7%
sum=-4.6%
時価総額に占める割合が大きい大型株の過半がマイナスなので、それに引っ張られて時価総額加重平均もマイナスです。小型株は上昇銘柄は多いですが寄与は1%アウトパフォームする程度です。
また数字で遊んでしまいましたが、まとめるとTOPIXや日経平均は大型株が多いから調子が悪いように見えているだけのようです。
逆に言えば中小型株はもう上がってしまったからこれからは大型株の時代?なんてわかりませんので、やはり等額配分がいいと思います。
もちろん個別の上昇下落の大きさによりますが、そうすれば日本株は57%程度の確率で今のような残念な結果にはならなかったことになります。
(関連記事)
インデックスファンド&分散投資に必要な銘柄数は?
時価総額加重平均は弱点かの検証
ポートフォリオの時価総額ウェイト