バンガードの指数移行でFTSE Emerging Transition Indexというのがあります。そのページには移行に関する具体的な数式や全銘柄のWeight情報が載っています。前者はちょっと置いといて、Weight情報が手に入ったので分布を確認してみます。
Weightでヒストをとったものです。縦軸はLogです。
グラフの見方としては、例えばWeightが1%のものは銘柄数(青丸)で0.3%の割合しかないが、インデックス全体に占める時価(赤丸)としては3%くらい占めているということになります。
また"累積"はゼロからそのWeightまでの積分を100%から減算したものです。例えばWeightで0~1%に含まれる銘柄数(青線)は99.2%(=100-0.8)なのに対して全体の時価(赤線)では87%(=100-13)程度ということになります。逆に言えば数で0.8%の銘柄が時価で13%も占めているということです。またWeight0.2%で見ると10%の銘柄が時価の50%を握っていることになります。
これがEWIならば、例えばすべて0.1%のWeightなら、銘柄数も時価総額もグラフが一致し、0.1%のところでデルタ関数というかフェルミ分布みたいになるはずです。というかそういう場合しか両者は一致せず、時価総額加重に限らず何らかの重みづけがされている場合、上記のように分離すると思います。
あと、例えばPoint Spread FunctionやEncircled Energy Function的な考え方で累積時価総額が半値になるときの累積銘柄数やWeight、あるいはその積(比)を"分散度"または"均等度"みたいな指標として用いることができるのではないかと思います。
今回はTransition Indexでやりましたが、Weight情報があればいろいろなインデックスを比較してみるとおもしろいと思います。
ちなみに3.7%のところにいるのはもちろんSamsung Electronicsです。これが移行されれば若干の平準化が期待できそうです。
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