このニュースを見て思うところがあります。
『原告側の不注意による5割の過失相殺を適用』
一応5割は原告側の自己責任を認定しているんですね。金融機関側も一部でも賠償を認めてしまうと今後同様の訴訟が増える可能性があるので必死だと思います。
こういう揉め事が起こることの他に分配金に関して困ることがあります。
「再投資時に課税で複利が弱まる」
これが長期インデックス投資家にとっておそらく最大の困ったところだと思います。
私は分配金がどうのこうのはどうでもいいと思っています。意味を理解していればそれを選ぶのはおのおのの勝手ですし、他人が何を買っていようがどうでもいいことだと思います。ただそれを利用してお金儲けしようとするビジネスモデルはどうかと思いますが。
例えば私のウラポートフォリオにある米国ハイイールドインデックスの「USジャンク(ステートストリートハイイールド債)」は分配しかないので仕方なくというケースもあります。それしかないならサテライト的なものは分配でもいいと思います。ただしメインにはなり得ないと思います。
個人的に困ったところはもう一つあります。
「基準価額が下がる」
「基準価額×口数」が変わらなければ運用としては問題ないのですが、なぜならチャートを見るときに分配しているファンドは不利に映るからです。
例として以下は無分配と隔月分配の2種類があるSBI資産設計オープンの推移です。64311081が無分配です。元は同じなのに分配すると複利で差がついていきます。
【5年@2014/03/20(Yahooより)】
先日「
コストもアセットアロケーションも重要だと思います」でファンドを比較したときの話です。あのエントリーは分配ファンドを叩くためではなく「流されない力」を訴えるためでした。私も中立の立場でファンドを比較したかったのですが、分配金を出すと基準価額が下がるのでYahooのチャートでは彼らに不利なのを承知で引用させてもらいました(自分でグラフを作るのはめんどかったので)。
ということで分配金は分配込み基準価額を用いない比較の場合に成績が悪く見える可能性があるので、商品選択のときに逆効果になっていないかなあと老婆心ながら懸念しています。
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