リスク分布と確率振幅との関係を考えます。今回は一様分布です。
30年後の資産価値のバラツキを考えます。方法は次の通りです。
①中心=5%、幅=15%の一様分布に従う乱数を30個生成
②①の乱数の複利計算で30年後の資産価値を算出
③②を16384回繰り返し(独立事象なのでそれぞれの相関はゼロ)
④16384回分の資産価値データをヒストグラム解析
【試行回数順の資産価値の推移(16384回を16分割)】
【頻度と累積確率(対数)】
頻度は資産価値を1dB(デシベル)ごとに分割して求めています。また頻度は最大値を1として規格化してあります。累積確率は頻度を資産価値の低い方から積分し16384で規格化しています。
以下が30年後のモンテカルロsimの結果です。理論値は正規分布で相加平均リターン5%、シグマ8.6%を仮定しています。
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sim |
理論値 |
資産価値1の累積確率 |
0.1%(-3.0σ) |
0.2%(-2.9σ) |
資産価値2の累積確率 |
6.9%(-1.5σ) |
7.0%(-1.5σ) |
資産価値の中央値 |
3.9(累積50.0%) |
4.0(累積50.0%) |
資産価値の平均値 |
4.3(累積59.1%) |
4.5(累積59.3%) |
【考察】
一様分布でも複利後の分布が対数正規のようになりました。シグマ15%ではなくシグマ8.6%で各統計量が一致します。この8.6%という値は合わせ込んだわけではなく一様分布乱数の標準偏差をそのまま用いています。
ちなみに資産価値0.05ピッチでリニアに分割した場合のヒストグラムは以下のようになります。
【頻度と累積確率(リニア)】
左右非対称の分布であることがわかります。
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