「リバランスボーナスの定量化」でデータをまとめたついでにリバランスポートフォリオとリバランスレスポートフォリオとの関係も見ておきます。すでに前記記事に統合された感じはしていますけど。
このウォッチの目的は資産配分をFREEにすることがFIXするのに対してどんな影響がどれだけあるかを定量的に確認することです。
均等型はeMAXIS8資産均等型バランスそのもの、バラ売りはeMAXIS8資産の個々の時系列を元に元本を等分して時価で合計額を算出しています。プロットは2種類で、その時点の損益と、時価の変化率から20日タップで求めた標準偏差を年率に換算したリスクの推移です。
右軸に均等型からバラ売りを引いた差分(水色)を出しています。マイナスほどバラ売りの方が損益もリスクも大きいことを示します。
【最初に一括投資した場合の損益の推移】
【最初に一括投資した場合のリスクの推移】
【毎月末に積み立てた場合の損益の推移】
【毎月末に積み立てた場合のリスクの推移】
リバランスレスポートフォリオの振る舞いは解析的に解きにくいのでeMAXISのデータは経時変化の検証にありがたい存在です。
リスクを見ると均等型はリバランスの目的(リスクの維持)を果たしていると思いますが、全体が一方的に上昇しているときにリスクを抑えているので損益ではアンダーになっています。また2013年4月ごろを境にリスクや損益の差分の「振動」が大きくなっているのが気になります。
重要なことは「常にリバランスするバランス型の相乗平均はバラ売りファンドの相乗平均の加重平均より大きくなる」というだけであって、リバランスレスポートフォリオのトータルの相乗平均との関係は市場変動によってプラスにもマイナスにもなりうるということだと思います。
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