リバランスボーナスは「相関」によってどれだけリスクが低減したかを標準偏差ではなくリターンの次元(≒分散:variance)で表したものと理解しています。
したがって個別資産のリスクと相関演算後の合成リスクがあれば、基準価額を追わなくてもリバランスボーナスを見積もることができると考えます(経時変化を見たい場合は除いて)。
特に「STAM(SMT)インデックスバランス」は設定から間がないので時系列ではなくmyINDEXさんの20年データを元に確認しておきたいと思います。他に「eMAXIS8資産均等型」「世界経済インデックス」「SBI資産設計」「4資産インデックスバランス」も一緒に確認します。
【リバランスボーナステーブル】
【リバランスボーナステーブル(相乗平均をデータ期間に合わせて換算)】
【リバランスボーナスプロット】
【日本債割合とリバランスボーナスとの関係】
【考察】
テーブルにおける『合成リターン「gp」』、『合成リスク「σp」』がmyINDEXさんのポートフォリオ計算結果です。他は単体のリスクリターンから定義に従って求めています。
リバランスボーナスは分散投資によるリスク低下を裏返した指標だと思っています。この5ファンドの中ではeMAXIS8が比較的大きいようです(先日の基準価額から求めた0.5%とずれているのは期間の違い等によるものと思います)。
また相関係数に依存するので日本債依存があるかと思い相関を見てみましたがこの5つでは傾向は見られません。重みづけの仕方や「N」もそれなりに重要ということだと思います。
ただ合成後の相乗平均がmyINDEXさんの出力結果と合ったり合わなかったりしているのが気になります(『合成リターン「gp」』と『合成リターン「Σwigi+RB」』)。私も答えがあるわけではないので正しくない可能性があります。
【差の要因として考えられること】
①消失リターン、リバランスボーナスとも近似でありテイラー展開の1次までの精度しかない
②σは微小量とするには大きい
myINDEXさんは2次以降の項を考慮しているかも知れませんがスタムidxのRBが0.1%(9.5-9.4)というのは考えにくい・・・。他に何か見落としはあるでしょうか。
(2015/03/22追記)
コメントで指摘いただいたように、myINDEXさんの注釈によると『データが20年に満たない資産に投資した場合、データ不足期間中は「リターン0%」で計算されています』とあります。
したがって「日本REIT」「エマージングREIT」を使っていない世界経済idxと4資産idxは合っていて、それ以外のファンドは私の計算に対してアンダーになっていると考えられます。
この2資産について相乗平均を換算(「(1+g)^(n/20)」)したテーブルを追加でアップしました。なおリバランスボーナスについては相乗平均に依存しませんので変更ありません。
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1. 無題
おそらく、下記の点が影響してると思います。
http://myindex.jp/user/myaa.phpより
「日本REIT」「エマージングREIT」は長期データが存在しないため、データの期間が異なります
データが20年に満たない資産に投資した場合、データ不足期間中は「リターン0%」で計算されています