情報量が多いので「II」「III」「IV」の3回に分けます。今回は時間依存です。
「一括と積立のあいだに」で実施したシミュレーションにおいて、「期間」の値を振ります。
(確率分布乱数)
関数型:ガウシアン80%+ローレンツ関数20%(定義域:r±5σ)
相加平均:年率5% ※相乗平均:年率約3.4%
シグマ:年率15% ※テイルリスクの重畳により年率約17%
期間:1~50年
試行回数:4096回
主要な演算結果である①「積立/一括」の平均値と中央値、②「積立/一括」の所定値に対する確率分布、③一括と積立の象限確率(積立マジックマトリクス)について、横軸を時間としてプロットします。
【結果】
①「積立/一括」の平均値と中央値
②「積立/一括」の所定値に対する確率分布
③一括と積立の象限確率(積立マジックマトリクス)
【考察】
期待リターンが正であるため、投資期間が長くなればなるほど一括と積立との差が広がっていくことがわかります。これについては直感的にも数学的にも自明ですし、積立の弊害としてよく述べられることがsimでも確認できました。特に50年で「積立/一括」の中央値が半分になることがわかります。一方で、たとえ50年経過しても「1<積立/一括」となる確率はゼロにはならず15%程度は残るようです(パラメータに依存します)。
(関連記事)