以下の資料の中身を確認してみたいと思います。
◆eMAXISプラス
『投資機会の拡大と高度な分散投資に資するβの提供』
「高度な分散投資」の定義が明記されていませんが、個人的には以下の観点に基づいた運用ツールの提供を期待しています。
今回設定された「コモディティ」は配当を生まないため、投資対象としての是非は判断が分かれると思われますが、分散投資を実践する上で「資産クラスとしてのバリエーションを増やす」という考えに留まらず、「指数の構成や合理性」まで踏み込み、コストと両立された、「統計的に分散投資に資する」インデックスファンドの実現を望んでいます。
例えば、高配当ではないバリューインデックスやバリューウェイテッドインデックス、あるいは論理的な根拠に基づく最小分散インデックス、イコールウェイテッドインデックスなどです。
"高度な"と言っても必ずしも金融工学を駆使した難解なものである必要は無く、イコールウェイトのようなシンプルな概念でもロジカルな背景を有していますし、少なくともここに挙げたものはMSCIに指数が存在します。もし何らかの機会があれば、この件について私も運用会社の方と議論させていただきたいと思いました。
◆eMAXISプラス コモディティインデックス
簡単に「eMAXISプラス コモディティインデックス」のベンチマークと構成比率に関する内容を確認しておきます。
【ベンチマーク】
・ユーロ建てのブルームバーグ商品指数トータルリターン
『商品グループの構成比率に上限が設けられていることから、他のインデックスでは相対的に大きな比率を占めるエネルギーのウェイトが抑えられた、分散の利いたコモディティ指数として認知』『商品のウェイト付けは、生産量と流動性に基づいて行われる。ただし、指数に対して関連商品グループが33%、単一商品が15%をそれぞれ超えないように、ウェイト付けの上限が毎年適用される』
【構成比率(2014/12/E)】
比率が時価でないことに加え、リミッターが課せられたクリップ型の指数として分散に配慮されているようです。ファンドの仕組みとしてはマザーファンドが外国ETFに投資する形式であるため、エグゼアイのような外国ETFを直接のバッファとするファンドオブファンズとは厳密には異なるようです。注意点は手数料体系がファンドオブファンズそのもの(二重取り)である点と、ユーロ建て指数と書かれていながら実質的に米ドルに為替依存するという部分かと思います。
(余談)
資料P.14のツイストグラフからコモディティの数字をいただいて積み上げプロットを描いておきたいと思います。
【ツイストグラフ+コモディティ】
(関連記事)