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インデックス・ドライバー

指数変動における連続する確率の考察

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指数変動における連続する確率の考察

雪不足と仕事の都合で雪山に行けないインデックスドライバーです。デザインレビューの計画が早くも崩れております。

そんなこんなで家でおとなしくしているのですが、やたら年初から「日経平均株価●日連続下落」とか騒がしいので暇つぶしがてら確率を考えてみました。

例えば「コインのオモテやウラが連続n回続く確率」といった命題はいわゆる二項分布で記述されると思っています。

【二項分布】
P(k)=nCk*p^k*(1-p)^(n-k) k=0,1,…,n

株価の変動は基本的に時間方向に独立事象、上がるか下がるかの確率もp=1/2として、n回の試行で(k=n)回上がるまたは下がる確率を考えます(変動の絶対値は不問)。これを二項分布により解析的に求めたものと疑似乱数でモンテカルロ的に求めた結果が以下です。

【連続する確率(疑似乱数)@リニア】

【連続する確率(疑似乱数)@対数】

simは16384回(14bit)の試行でローリング的に連続回数をカウントし試行回数で割って確率を出しています。ここでは連続回数を正または負が「n回"以上"連続する確率」と定義しています(例えば6回マイナスが続く中には1回から5回マイナスが続くものも含まれるため)。

そうすると確率の下の方が怪しいですがシミュレーションと計算がそこそこ合うことがわかりました(16000程度では統計が足りていないか)。ゆえに例えばマイナスが6回以上連続で続く確率は約1.6%(=(1/2)^6)とのことです。

さらにこれを「n回連続する確率」にするには次に反対側が来る確率(連勝/連敗ストッパー)を掛ければよいと思いますがどうでしょう。二項分布を半分にした値になると考えています。

次にこれを日経平均株価で確認してみました。米国ヤフーから時系列をもらってきています。1984/01/04-2016/01/15までのデイリーで変化率のトータルN=7888回(うち変動したのが7860回)です。

【連続する確率(日経平均)@リニア】

【連続する確率(日経平均)@対数】

例えばマイナスが6回以上連続で続く確率は実指数で約0.9%、回数としては2016年年初を含めて74回@約32年の頻度で起こっているようです。

なおここでの上がる下がるの確率pは実指数の相乗平均とシグマから決まるn=1の元本割れ確率を使っています(具体的な算出方法は「長期投資における元本割れの確率」を参照ください)。

【1984/01/04-2016/01/15の日経平均株価のパラメータ】
相加平均 0.017%
相乗平均 0.007%
シグマ 1.450%
元本割れσ -0.0048
元本割れ確率 49.81%(=1-p)







日経平均株価では計算と実測とのズレが大きくなっています。ヒストの形状を実指数と合わせようとすると確率p=52-55%程度が必要のようです。この歪みの原因はわかっていません。ポアソン分布を考える必要はないと思いますが・・・。

【まとめ】
上がった下がったで定性的に振る舞うのではなく、データや確率を用いて定量的に議論することが論理的に行動する上で重要と考えます。一定確率で起こりうることを、しかも過去に何度も起こっていることをいちいち騒ぎ立てる必要はないと思いますし、年初からとかもどうでもいいことですよね。

以上、確率は我流ですので間違いがありましたらご指摘をお願い致します。

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