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インデックス・ドライバー

インデックス投資には一貫性がない・・・

「インデックス投資って一貫性がないですよね」

後輩氏と飲んだ時の言葉です。インデックスの主流派である時価加重の理屈を説明して矛盾は理解してもらえました。

インデックス投資の「期待値をプラスに仮定して平均値を求める」という思想はよいアイデアと思うのですが、考察を続けるほど、そのアイデアの「周辺のロジック」が矛盾だらけで支離滅裂であると感じています。

論理関係としては宇宙崩壊レベルではないかと。

  宇宙の 法則が 乱れる!  

出典 youtube.com/watch?v=OlTwahbY00s

後輩氏の指摘によりその支離滅裂の正体が「論理に一貫性がないこと」と気づきました。

ニュートラルな思考を養うために、視点を変えてインデックス投資を批判する立場から考えてみたいと思います。インデックス投資において論理的に違和感を感じる部分を挙げてみます。

(ただのネタではなく割とマジでキツいことを書いていますので、ご興味のある方だけご覧ください。)


【インデックス投資の首尾一貫しない点】
◆01:アセットアロケーションでリスクを管理とかいう割にはインデックスは時価による放置でリスク管理を放棄している点
◆02:分散してリスクを低減させるはずなのに「リスクが高いほど効率的」という時価加重を基礎理論に据えている点
◆03:未来は予想できない(過去は未来を保証しない)と仮定するのに過去からの結果である時価をウェイトの基準に用いている点
◆04:リバランスもアセットアロケーションだけで議論してインデックスポートフォリオに対してはスルー(時価で放置)という点
◆05:"インデックス投資"なのにインデックスではなくコストが重視される点
◆06:コストを重要視するのに連動品質(トラッキングエラー->トータルリターン)は重視されない点
◆07:「"スマート"ベータ」なのに財務指標とか定性的なものが主体である点
◆08:バイアンドホールドが基本のインデックス投資でETFは市場による価格形成が求められる点
◆09:投資信託の分配を否定するのに配当分配の存在するETFを肯定する点
◆10:アクティブファンドの回転売買や分配型の渡り歩きを否定するのにインデックスファンドの乗り換えを肯定する点
◆11:純資産増(massの力)による低コスト化を望むのに低コストファンドが出るとすぐに乗り換える点
◆12:ラクなことが利点のはずなのに海外ETFとその税額控除で手間を増やしている点(昨今の低コスト化の流れで海外ETF指向は減ると思いますが)
◆13:バリューインデックスと時価総額加重平均インデックスの共存を許容している点

【考察】
どれもロジックに「一貫性がない」という点で一致していると思います。一貫性がないということは現行のインデックス投資が理論的に不十分であることを示していると考えます。これを数学と統計学により徹底的に首尾一貫した体系的な理論を再構築し、「インデックス投資=統計」という確固たる地位を築くべきと思います。

問題の真因としては「コスト」ありきで視点が低くなっているから矛盾や論理破綻に気づかないのではないかと考えています。また、お金が絡む投資・金融の特徴として自分さえよければそれでいいという意識が根底にあることも要因の一つではないかと考えています。誤解の無いように書くと、「コスト優先で何が悪い?」ということが問題ではなく、時価加重のような「おかしな理屈の上であぐらをかいていること」およびコストのために「論理性や品位をないがしろにしていること」が問題と捉えています。

コストは重要です。私も何度も考察や解析をしていますし、金融業界のボッタクリに協力する気はないです。しかし、コストが重要なのは「あたりまえ」のことであって、それだけにこだわっていてもおもしろくないですし、我々にとって何か成長が得られるわけでもない。

考えようによっては、リスク管理は分散投資の守備範囲であってインデックス投資は分散投資の一手段にすぎないから、インデックスやインデックスファンド側は何も考えずにコストに集中してください、という理由は立つかも知れません。投資可能性(流動性etc)云々の話もありますが、そもそもInvestable Market Index(IMI)でない時点でそちらは特に問題ではないんだと思います。

先日の知人の指摘のように、インデックス投資はコストさえ低ければ「指数の分散特性」や「トラッキングエラーの質」は不問で、むしろインデックスでなくてもよさそうなので、インデックス投資ではなく「低コスト投資」に改名すればよいと思います。少なくともインデックス投資とパッシブ投資は明確に区別されるべきと考えます。

市場平均(時価総額比率)に投資することが最良とされているから指数の統計的性質が議論にならないのでしょうが、最良とするなら市場平均が「どうして、どんな風に最良なのか」を数学的に証明してからの方がよいと思います。

個人的には特に「平均の定義が曖昧」であることが、一貫性のなさに拍車をかけていると考えています。またシグマという微分値ではなく時価という積分値を用いていることにロジックの落とし穴があると認識しています。市場平均の理屈の矛盾は「ハイリスク・ローリターンの法則」等で示したつもりですので、効率的として市場平均を採用してきたなら少なくともその論理矛盾は修正する必要があるのではないでしょうか。

要は現行インデックス投資の根拠(市場平均->時価加重)が「後付けで都合よく作り上げられた理屈」であって、客観的に正しいかなんて気にされてこなかったというだけだと思います。時価でも統計的にアクティブ運用に優ってきたのだから、その事実がインデックス投資にとって都合がよく、中身のロジックの是非は議論に上がらずにまかり通ってきてしまったのだと考えています。

分散機能の乏しい時価でもうまくやってくることができたのは、もちろん時価だからコストを相対的に低くできて、その寄与が結果の大半を決定しているのが本当のところだと思いますが。

つまり、効率的市場や市場平均(時価加重によるリスク管理の放棄)といった「統計や客観性を無視した都合のいい理屈」と「コスト」によってなんとなく結果を説明できてしまうので、矛盾に対する気づきも、統計と向き合うことも無く、本質の探究を怠ってきたと言えると思います。

「市場効率性」も市場の自信過剰ですし、それが正しかったとしても時価加重に至るストーリーが株屋的で定性的なんですよね。数学的に矛盾したものを王様に据え続けることはインデックス投資の傲慢ではないでしょうか。こんなものがまかり通る生ぬるい環境はぶち壊せばよい。

そこ(低コスト)に統計のロジックが加わればインデックス投資はもっと進化できると思います。個人的にはアクティブ運用に勝る勝らないとか相対的な比較話に興味はなく、資産形成手段における孤高のスタンドアローンとして、コスト以外にも「ロジック」で絶対的な合理性を追求してもらいたいと考えています。

換言すれば、時価加重より良いとか悪いとか、リターンが高い低いの問題ではなく、「論理的な根拠をもとに構築された資産形成手段(本当のインデックス投資)を確立するべきだ」という考え方です。このプロセスは金融以外では普通だと思いますし、所定の設計ができていれば結果は自然についてくると考えています。

【まとめ】
個人的にインデックス投資で気になっているのは矛盾やロジックの瑕疵を誰も指摘せずに放置していることです。放置して良いのは資産運用だけで、学問としての追究を止める理由はないと思います。むしろ市場効率性などの幻想をでっち上げて無理矢理つじつまを合わせようとしているように見えます。

結局のところ、自分たちにとって都合のいいことしか受け入れられないのが現行インデックス投資(パッシブ投資)なのだと思います。感情を排することがインデックス投資の目的の一つでもあるのに、都合の良いものだけを受け入れて都合の悪いものは排除するという姿勢は、合理的であるインデックス投資にあってほしくないことだと思っています。

もちろん低コストは大いに歓迎されるものです。気をつけなければいけないのはコストだけに囚われて周りが見えなくなることだと思います。いくら投資の世界だからって自分の損得に関わることにしか興味がないのは考えものです。

コストを下げることだけがインデックス投資の発展ではありません。なぜならコストがゼロになったら進化が止まってしまうからです。市場のように「結果をトレースするだけ」「状況に応じて言うことを都合良く変える」ということの無いように、もっと先に視野を広げ、論理的なストーリーを立てて落としどころを探らなければならないと考えています。

まずはインデックス投資の根拠とされる「効率的市場」や「時価総額比率」が幻想であることをインデックス投資が認識してほしいと思っています(それらが無くてもインデックス投資は成立する)。そしておかしな理屈を正し、客観的に合理を追求すること、それがインデックス投資のあるべき姿であり、インデックス投資がさらなる高みを目指すために必要な取り組みだと考えます。

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