シグマを下げるためには相関とウェイティングを駆使すること以外に銘柄・業種選定というのも重要なんではないか、と思っています。先日のオリジナルインデックスでもそう思いました。
そこで最小シグマインデックスの内部構成比率を調べてみたいと思います。データは昨年11月頃に落として放置していたものになります。ミニボラはアイシェアーズ1477ETF(2015/10/20)、TOPIX、日経225、JPX400はスタムのマンスリーレポート(2015/09/30)を参照しています。
【①銘柄別内訳の寄与率規格化プロット】
単純な構成比率ではなく、「銘柄数から求められる等寄与率」に対する上位銘柄のズレの割合を示しています。要は「銘柄数で規格化した等分散度」を求めたつもりです。そのインデックスの分散特性を表すと考えています。
【②業種別内訳の指数間規格化プロット】
各指数の上位構成業種を「その他」のアンノウンな端数割合を除いた比率で規格化し、各業種で1に規格化されるようにプロットしています。ゆえに%の数字は指数内の絶対割合ではなく指数間での相対的なものになります。例えば「電気・ガス」は最小分散で100%組み入れられているわけではなく、最小分散では上位に入っているが他の業種では上位に入っていないことを示しています。
【考察】
銘柄で見た分散度は、最小分散は多くても等寄与率の3倍は超えないくらいで割と均等に近い印象を受けます(ただし最小分散はトータル銘柄数も153と比較的少ない)。日経平均はユ●クロそんなにいるか?という感じですし、トピックスは数が多いこともあって歪みは非常に大きく、JPXは1.5%制限されていても銘柄数で規格化すると上の方は6倍くらいの寄与率になってしまうようです。
最小分散は特にシグマ特性のよい銘柄に加重に配分されてしまう懸念がありましたがそんなことはなく比較的均一に分散されているようです。
業種で見た特徴は、まず最小分散は電気・ガス、サービスが唯一上位に構成され、逆に電気機器、機械、精密機器が上位に組み入れられていないことです。医薬品や陸運業も相対的に多め。シグマを増大させる要因である景気や業績、為替等に振り回されにくくするという意味でも分散特性に配慮されていると感じます。
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