ご存知の方も多いと思いますが、3/28(月)から東証のサイトでETFの週次レポートが掲載されています。
ETF一覧 -外国株指数-("Click"のところ)
ポートフォリオ等の基本情報はもちろんですが、ナイスだと思う点は、「市場価格」、「NAV(基準価額)」、「対象指数」それぞれの騰落率、つまり「乖離」にウェイトを置いて記載されていることです。特にリーマン前営業日の2008/09/12と日経平均バブル後最安値の2009/03/10からのデータは興味深いです。
市場価格と基準価額との乖離は
モーニングスターにも掲載されていますが、東証は対象指数との乖離までわかるので今後重宝しそうです。
特に新興株指数について乖離を見てみると、衝撃というかもう笑うしかない状況です(昔からですが)。例えば2011/04/08現在で、
◆1681上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)
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1年騰落率 |
2009/03/10以来 |
2008/09/12以来 |
市場価格 |
0.88% |
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NAV(基準価額) |
5.10% |
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対象指数 |
5.11% |
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ETFの場合我々が取引する価格は基準価額ではなく市場価格なので、信託報酬の差を引いても1681よりeMAXIS新興株やSTAM新興株の方がよっぽど優秀です。さらにありえないのが我らがブラジル。
◆1325NEXT FUNDS ブラジル株式指数・ ボベスパ連動型上場投信
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1年騰落率 |
2009/03/10以来 |
2008/09/12以来 |
市場価格 |
-6.21% |
95.68% |
-2.16% |
NAV(基準価額) |
-3.89% |
117.59% |
12.34% |
対象指数 |
-1.68% |
141.27% |
23.24% |
なんなんですかね、これ。やる気が感じられないです(´・ω・`)この乖離はどこに消えているのか。せっかく成長しそうな指数を見込んで投資し、実際その指数が上昇したとしても、乖離ですべて持っていかれたらお話になりません。
ETFの数を増やすのは(ニッチな指数でも)結構なことですが、特に海外資産については種類や信託報酬よりも「連動品質」を高めないと、イマイチETFがメジャーになれない要因であるだけでなく、根本的にETFとしての存在意義が失われると思います。5年10年後のETFはどうなっているのでしょうか。
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