『過去の主要新興国の現地通貨建て国債の騰落率を見ると、上昇率の高い国は一定ではなく、また、それぞれの騰落率には法則性もみられません。』
これはつまり等配分やクリップするのがよいと勝手に解釈します。
資料には特定の5カ国における騰落率の推移が示されています(ブラジル、南ア、トルコ、インドネシア、メキシコ)。
これに対して、例えばeMAXIS新興債(JPM GBI-EM GD)の国別割合は、
(2013/05月報より)
この5カ国はほぼ10%の上限にあり、法則性がないものに対して合理的であると考えます。他にマレーシア、ロシア、ポーランドが10%です。
このことはインデックス内に限らず資産間でも同じことが言えると考えます。
ただし、年ごとに騰落率がこれだけバラつくと、無理に10%にクリップしようとすると逆効果になる懸念はあります。リバランスと同じでクリップのタイムスケールも効いてきそうです。
レポートで述べられているように、規則性もなければ同じ方向に動くこともあります。要するにどう動くかは予測できないということです。
『投資家心理が悪化するような局面では、新興国の市場全体が同じ方向に動くこともあるものの、』
市場の気まぐれに振り回されていてはインデックス投資家は務まらない。ゆえに寄与率の偏りを抑えるように等配分なりクリップするなりして事前に準備しておけばよいと思います。
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