2011年一発目はこれでいきたいと思います。
去る12月30日のモーニングスターの記事にこんなものがありました。
毎月分配型ファンドでは期待が薄い「複利効果」(2010/12/30モーニングスター)
以前「
複利」で年利より月利計算の方が複利効果が高いが毎月分配は別問題であることを述べましたが、その検証のために以前から用意していたのが以下の内容です。
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長期投資において分配金を出すことがなぜよろしくないか、具体的に数字で実験してみたいと思います。
【条件】
・毎月50000円積立
・月利0.5%(年利換算6%)
・税率20%
・毎月複利計算
・分配時には前回分配後の元本を超える利益をすべて分配
・20年後に無分配でも全額出金
【結果】
最後の1年間を拡大
無分配でも最後は税金が引かれるので、思ったより差は出なかったですが、それでも年1回分配再投資は74万円、毎月分配再投資は80万円、毎月分配受け取りは315万円の差がつきました。20年(元本1200万円)でこれが大きいか小さいかは個人の感覚ですが、長期投資において分配金が不利であることは間違いなさそうです。
今回は元本を超える利益をすべて分配しましたが、高分配を謳っている毎月分配型は実質利回りギリギリで勝負しているので悪くない近似だと思います。一方年1回分配でも(形式上?)10円しか分配しないようなファンドは複利効果にほとんど影響ないと思われます。
(ちなみに、グラフで毎月分配受け取りも指数関数的に見えるのは、毎月積立で元本とその分配金が増えているからです。数学的には二次関数。)
【まとめ】
①分配金を出さない
→複利効果がMaxで得られる
②分配金を出した上で、税金が20%引かれて再投資
→複利効果が薄れる(分配金や仮定利率の多寡にもよる)
③分配金を受け取る
→複利そのものが働かない(=単利)