非課税口座を機に資産配分を見直します。
【考え方】
・等配分
・対称性
・時間リスク
あまり等配分に見えませんが基本的に等配分をベースに好き嫌いで決めました。対称性を重視するため以下を対にして考えています。
・日本債とグロ株
・日本株とグロ債
・新興株と新興債
・JREITとGREIT
・EREIT
等配分が効率よくリスクを低減すること(※)、つまり分散のnの寄与を効果的に出したいことと、日本株やグロ債などはあまり入れたくないこととがせめぎあった末の落としどころです。(※σや相関が等しい場合に等配分やn増しするほど合成σが低減することは証明しています。現実のようにバラバラでも大数近似的にOKとします。)
特に一部の残念な国により新興株の配分を減らします。あの国々に大切な資産の大半を投下したのは私の過ちでした。もともとブラジルを持ちたいためだったので他でなんとかします。マネックス資産設計ライクな後手後手感は甘んじて受けます。
EREITのありなしで2つ走らせていたうちのありの方です。EREITは理想的なタイミングで登場してくれましたが、実質コストやカイリの懸念があるため控えめにして同じコスト高の新興国株式・債券から2.5%ずつ供給しています。
また、時間とリスクの関係に修正が入り今まで思っていた以上にリスクが取りにくくなったので日本債を増やしています。
【時間リスク】
とりあえず暫定的にEREITをシグマが同じくらいと想定されるコモディティとしてmyINDEXさんに計算してもらうと以下のようになります。
|
旧アセット |
新アセット |
リターン |
7.6% |
6.7% |
リスク |
18.9% |
12.9% |
(@2013年9月末)
リスクをだいぶ下げました。ちなみにシンメトリカルでキリのいい数字にしたかった結果のAs-grownなので有効フロンティアは考えていません。他に等配分を目指す時点でライン上に乗せるのは難しいこと、リターンの数値は変わりやすいことも理由です。ただライン上でなくても合成リスクには相関の効果は入っていますし、各資産のリスク自体は安定しており相関の効きもルートで感度は高くないので合成リスクは重視しています。
n年後の期待値のバラツキ(積立版)は、
これでも-2σが元本をクリアするのに25年かかります。
(追記)その他の統計的なパラメータも記載しておきます。非課税口座は1年ごとに独立制御しないといけないので一括版も算出しています。
積立版 |
5年後 |
20年後 |
30年後 |
0σ |
+22% |
+112% |
+218% |
-2σ |
-22% |
-8% |
+12% |
元本割れ確率 |
約16%(-0.9σ) |
約2%(-1.8σ) |
約0.2%(-2.2σ) |
一括版 |
5年後 |
20年後 |
30年後 |
0σ |
+38% |
+266% |
+600% |
-2σ |
-22% |
+20% |
+81% |
元本割れ確率 |
約12%(-1.2σ) |
約1%(-2.3σ) |
約0.2%(-2.9σ) |
5年後はまだ多少不安が残ります。
【投資商品とコスト】
新興株 |
eMAXIS新興株(0.63,0.3) |
新興債 |
eMAXIS新興債(0.63,0.3) |
JREIT |
eMAXISJREIT(0.42,0.3) |
GREIT |
eMAXISGREIT(0.63,0.3) |
EREIT |
eMAXISEREIT(0.63,0.3) |
日本債 |
DC日本債(0.1155,0)、STAM日本債(0.3885,0.05) |
グロ債 |
DCグロ債(0.2415,0) |
日本株 |
DC日本株(0.231,0) |
グロ株 |
DCグロ株(0.2625,0)、STAMグロ株(0.525,0.05) |
バランス型 |
eMAXISバランス8資産均等型(0.525,0.15) |
(カッコ内は信託報酬,信託財産留保額。消費税は5%のまま)
非課税口座では基本的にリバランスしないつもりなので、その対策として8資産均等型をブレンドします。今後EREITがバランス型とどう絡むかに応じて微調します。新興株、新興債は配分が減ったこともあり月内時間分散をやめてeMAXISに一本化します。その償いと言ってはなんですが日本債、グロ株はSTAMでいきます。商品の選択は信託報酬や実質コストよりトラッキングカイリ率と信託財産留保額を重視しています。
加重平均したコストは、
|
旧アセット |
新アセット |
信託報酬 |
0.525% |
0.472% |
実質コスト |
0.672% |
0.554% |
(EREITの実質コストを1%と仮定。その他はSTAM@2013年5月、eMAXIS@2013年1月、DC@直近の運用報告書より。)
9資産以外(中小型株、JNK債など)を組み入れることも考えましたが、計算の条件となる数値(特に相関係数)が手に入りにくいので見送ります(EREITはそのうちmyINDEXさんが対応してくれることを期待)。エグゼアイもその理由に加え税制、実質コストなどもろもろの懸念があるので見送ります。まぁ、気になるものがあれば個人向け国債も含めて裏でコソコソ買っているかもしれません。ただし等金額インデックスは出れば速攻組み入れます。
今まで積み立てた分はとりあえずそのままとします。非課税口座への移動、VWOへのリレー、あるいはクロス取引は課税関係が複雑なので保留します。リバランストリガーはenableのままとし、一部資産が暴騰した時はその資産だけを新アセットに配分し直すようなアレンジをするかもしれません。毎月の運用記録は新アセットの積立を合算して少しずつ変化していく予定です。
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