ラッセルのEWIや海外ETFの配当利回りを見ると、EWIでは小型株が支配的になることでシグマが増え、配当も小さくなる傾向があります。それでも等配分効果と小型株効果で少なくともこの15年くらいのトータルリターンではEWIに分があるようです。
そこでEWIと高配当インデックスとの組み合わせはいかがでしょうか。例えば代表的なグロ株で、
◆MSCI KOKUSAI EWI
◆FTSE High Dividend Yield Index(バンガードVYM)
を3:1くらいにするといい感じになるのではないかと。高シグマ低配当の小型株を低シグマ高配当の高配当株でフォローすることで、等配分効果、小型株効果、配当、そして相関によるシグマ低減(リターン効率の向上)のいいとこ取りを狙います。
ということでリスクリターンマップを確認します。
MSCIbarraからMSCI KOKUSAI(オリジネイターとEWI)のGross時系列と、米国YahooからVYMのAdj Closeをもらってきます(FTSE High Dividend Yield Indexが見つけられないのでVYMで)。一応日銀のドル円で円換算します。VYM上場の2006/11/Eから2013/10/EまでのMonthlyです。
この期間におけるリターン、シグマ、相関係数は以下のようになります。なお限定された期間の上にリーマンとモロ被りしています。こういう数字はバラつくことにご注意ください。
|
リターン |
リスク |
KOKUSAI EWI |
2.80% |
26.03% |
KOKUSAI |
2.19% |
23.27% |
VYM |
3.06% |
20.34% |
|
KOKUSAI EWI |
KOKUSAI |
VYM |
KOKUSAI EWI |
1.00 |
0.99 |
0.92 |
KOKUSAI |
0.99 |
1.00 |
0.95 |
VYM |
0.92 |
0.95 |
1.00 |
今回やってみて気づいたのですが、EWIとオリジネイターとの相関は0.99でほぼ同じ動きをするようです。それでいてリスクリターンが変わってくるのは統計のおもしろいところですね。あとVYMとの相関では同じ時価総額のオリジネイターが高くなるのは直感的にコンシステントです。
このときの合成リターンと合成リスクを以下の組み合わせでプロットします。
①MSCI KOKUSAI EWIとVYM
②MSCI KOKUSAIとVYM
(※軸がゼロ始まりでないのでご注意ください)
さすがにこの相関だとシグマの極小値は無くほとんど直線です。まずマゼンタの線で示したようにオリジネイターのシグマと同等になる「KOKUSAI EWI×VYM」はVYMが41%の時であることがわかりました。
一方水色の線で示したようにEWIのリターンと同等になる「KOKUSAI×VYM」の方がリスクが小さくていいじゃんとも言えます。ただしこの場合のVYMは70%必要で分散が懸念です。
どちらに関しても、どうせ時価総額の大きい銘柄が含まれるなら単に時価が大きいだけの銘柄より配当の多い銘柄を持つ方が実用的にも気分的にも理にかなっている、と解釈します。
ということでVYMと対になるKOKUSAI EWIファンドをよろしくお願い致しますm(__)mできればグロ株と同じコストで(・∀・)
ところで1577ノムラ高配当ETFが実はEqual Weighted IndexでありValue Indexでもあります。
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