この記事は年初のインデックス投資ナイト2014で議論された内容だと思います。
インデックスと市場効率性との関係について私も同様の考え方を持っています。個人的にはインデックスとは次の二つを両立するための手段という認識です。
◆統計的な分散
◆低コスト
市場が効率的であってもなくても分散は可能です。そもそも効率的市場など存在しないと考えています。さらに「インデックスと時価加重も関係ない」という考えです。このあたりのことは「幻想をぶち壊す」でさんざん書かせてもらいましたのでよろしければそちらをご覧ください。
個人的に本文中で気になるのは以下の部分です。
『ミスター・アベレージのポートフォリオは、傾向として他の10人よりも投資銘柄とウェイトが分散化されたものになるので、「シャープ・レシオ」(金利を超過するリターンをリターンの標準偏差で割った比率)パフォーマンス指標による評価で有利になる。』
→より分散化されることでよりリスク(リターンの標準偏差)が低減されると解釈します。またこの場合の「分散」とは時価加重ではなく等金額を意味すると考えます。
上記の例では「ミスター・アベレージ」が時価によって平均することは述べられておらず、単に10人の平均をもって分散するとしています。例えば彼らが10銘柄を全くバラバラに重みづけした場合のウェイト期待値はそれぞれ1/10でありウェイトバラツキはゼロに収束します。
シグマ低減のための統計に基づいた分散を低コストで実施する手段がインデックス。時価加重は過去の結果であってシグマを管理するものではありません。
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