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インデックス・ドライバー

リスク分布と複利後の確率振幅との関係(後編)

このシリーズではリターンがバラついたときに未来の資産価値がどのような確率分布になるかをモンテカルロシミュレーションにより考えました。そのために関数型の異なる3種類のリスク分布を仮定しました。以下は使用した乱数列のヒストグラムです。

【ガウス分布(対数)】

【一様分布(対数)】

【ガウス+ローレンツ分布(対数)】

今回はまとめとして、simによる累積分布と、リスク分布乱数の標準偏差をシグマとした対数正規分布の理論的な累積分布とを比較します。

ガウス分布(G):相加平均リターン=5%、シグマ=15%のガウス分布と比較
一様分布(U):相加平均リターン=5%、シグマ=8.6%のガウス分布と比較
ガウス+ローレンツ分布(G+L):相加平均リターン=5%、シグマ=17.3%のガウス分布と比較

【複利後の確率振幅】

「sim」と「理論」がかなりよく一致していると思います。この結果により、

「確率分布の総乗は元の分布の形状に依らず平均とシグマだけで決まる対数正規分布になる」

ということが言えると思います。

元のリスク分布がテイルリスク等により完全な正規分布でなくても、長期投資による複利後の資産価値の確率分布は対数正規分布になると言えます。正規分布からの形状ズレはその分布に応じたシグマに置き換えるだけで記述できることになります。

直感的には元の分布の形に依存するような気がするのでかなりおもしろい結果だと思います。これは元の確率分布からサンプリングされたリスク分布(今回で言えば30年に相当する30個の変化率データ)が統計学における中心極限定理により正規分布でバラつくことによる帰結ではないかと考えています。

ただ中心極限定理はローレンツ関数(コーシー分布)のような分散が定義できない確率分布では成り立たなかったと思いますが、棄却法による乱数生成の時に定義域を±5σに限定しているためうまくいっているのかも知れません。

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