そのワケはコスト。
「インデックスファンドの時代」(ジョン・C・ボーグル(バンガード・グループ創始者)著)を読みました。
この本の内容をひとことで言えば「データを使ってコストの重要性をひたすら説明したもの」。
箇条書きでキーをメモしておきます。
・インデックスでも市場平均リターンは買えない
→コスト、税金
・S&P500とウィルシャー5000は同等(1970-1998)
→選択は重要ではない
・税金に対する効率性
→課税回転率の違い
・生存者バイアス
→消滅ファンドの存在
・インデックス運用は全ての市場で機能する
『インデックス運用の成功は必ずしも市場の効率性の概念に基づいているものではなく、単にどのような市場あるいは市場セグメントにおいても、運用対象のユニバースのリターンを投資家全体が上回ることはできないという事実に基づいている』
『効率性とは、任意のある時点において全ての証券を適切に価格付けする市場の構造と結びついた概念である』
→非効率なら優れたマネジャーも劣ったマネジャーも等しく存在しそれはつまり市場平均そのもの。コストの低いインデックスに分がある。
・非効率な市場で運用されるファンドのコストは効率的な市場よりも高い
→市場平均と比べた株式ファンドのリターン(P.134/表5.4)
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コスト差引前 |
コスト差引後 |
ファンドコスト |
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上位10% |
下位10% |
上位10% |
下位10% |
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効率市場 |
+3% |
-3% |
+1.5% |
-4.5% |
1.5% |
非効率市場 |
+5% |
-5% |
+2.5% |
-7.5% |
2.5% |
→コストによりリターンの対称性が崩れる。
→『インデックス運用は効率的な市場よりも非効率な市場でより有効に機能する』
・平均への回帰
→重力の法則、作用・反作用の法則
・時間について
『時間とリターン』『時間とリスク』『時間とコスト』
→複利は諸刃の剣