以前日本株でインデックスの偏りを表すウェイトヒストを確認しました。この度野村AMのETFページだけでなくブラックロックやグッゲンハイム、バンガードのETFページから全銘柄のウェイト情報が取得できることがわかったので各種インデックスの偏りを確認します。
・FTSE EM(VWO):2014/08/31
・MSCI EM(EEM):2014/09/30
・MSCI EM EW(EWEM):2014/10/10
・MSCI EM IMI(1582):2014/09/30
・MSCI FM(1583):2014/09/30
※フロンティアマーケットも確認します
【新興株インデックスのウェイトヒストグラム】
この図の意味は「上位X%の銘柄で時価Y%を支配している」ことを表します。例えばブルーのFTSEエマージングは数で10%の銘柄が時価で50%に達していることがわかります。つまり最初の立ち上がりが急なほど少数の上位銘柄がウェイトの大部分を支配していることになり、実効的なNが減少している(分散が効いていない)と解釈できます。等配分で傾き1の直線になります。
|
銘柄数 |
均等度 |
分散度 |
FTSE EM(VWO) |
960 |
0.21 |
90 |
MSCI EM(EEM) |
842 |
0.26 |
113 |
MSCI EM EW(EWEM) |
526 |
0.94 |
525 |
MSCI EM IMI(1582) |
1777 |
0.13 |
89 |
MSCI FM(1583) |
128 |
0.39 |
31 |
【考察】
まず注目したいのはFTSE EMとMSCI EMです。FTSEはK国レスではありますが偏り自体はMSCIとほとんど変わりません。
次に注目したいのはMSCI EMとMSCI EM Equal Weightです。後者のEWEMは「WISDOMTREE INDIA(EPI)」「ISHARES MSCI BRAZIL INDEX(EWZ)」の2つの時価加重っぽいETFをけっこうな割合で使っているようで、傾きの異なる2つの直線の組み合わせという変わったヒストを示しています(ETFの中身まで調べてソートする気にはなれませんでした)。これは運用上の措置で実際のインデックスとは異なると思いますが、それでも他のインデックスよりは分散されているようです。
MSCI EM IMIはinvestableなので銘柄数は増えていますが分散は弱くなっているようです。
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