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分散の仕方によるリスク低減の応答性(ガンマモデル)

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分散の仕方によるリスク低減の応答性(ガンマモデル)


線形補間で定義した「時価ライクウェイト」のモデルを改変します。最大最小との差が2桁、資産数n=2~9は同様とし、3資産、4資産とnが増えるにつれて間を「ガンマ=-1」の関数型(ベキ乗)で補間して全体のウェイトが100%になるように配分を決めます(ガンマ=1が線形補間に相当)。このガンマによってウェイトヒストグラムを曲げることが狙いです。比較対象として「n資産等配分」を考えます。

【ガンマウェイトモデル(γ=-1)】

【イコールウェイトモデル】

これを「均等度」や「分散度」とともにウェイトヒストで表します。

【ガンマウェイトモデル(γ=-1)のウェイトヒスト】

ガンマモデル 2資産 3資産 4資産 5資産 6資産 7資産 8資産 9資産
均等度 1.00 0.26 0.34 0.18 0.21 0.13 0.35 0.25
分散度 1.01 0.33 0.50 0.29 0.37 0.26 1.62 1.18





【イコールウェイトモデルのウェイトヒスト】

等分モデル 2資産 3資産 4資産 5資産 6資産 7資産 8資産 9資産
均等度 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00
分散度 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 7.00 8.00 9.00





この配分における合成リスクを求めます。個々の資産のσは一律20%とし、相関係数は互いに等しいとします。相関係数の値を少し振ってnと相関係数に対する応答を確認します。

【合成シグマのn-r依存(ガンマモデル(γ=-1))】

例えば、r=0において同じ合成シグマにするために必要なnを見ると、γ=-1の9資産がイコールウェイトの4資産に相当し、線形補間より差が広がっていることが分かります。これはヒストグラムが線形補間(γ=1)に比べてガンマが立った実際の時価加重に近い形状をしていることからも分かるように(参考「日本株インデックスのウェイトヒストグラム」)、分散の偏りが大きくなるほどリスク低減の効率が落ちることを示しています(単体のシグマや相関が等しいとき)。この場合は相関が0.7程度でもそれなりの有意差があるように見えます。

まあそれでもたかだか9資産までしか計算していないので、nを大きくすればこの差はrで律速するのに対して相対的に小さくなるとは思いますが。

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