情報量が多いので「II」「III」「IV」の3回に分けます。今回は標準偏差依存です。
「一括と積立のあいだに」で実施したシミュレーションにおいて、「シグマ」の値を振ります。
(確率分布乱数)
関数型:ガウシアン80%+ローレンツ関数20%(定義域:r±5σ)
相加平均:年率5% ※相乗平均:年率約1~5%
シグマ:年率0~25% ※テイルリスクの重畳により年率約0~28%
期間:20年
試行回数:4096回
主要な演算結果である①「積立/一括」の平均値と中央値、②「積立/一括」の所定値に対する確率分布、③一括と積立の象限確率(積立マジックマトリクス)について、横軸を標準偏差としてプロットします。
【結果】
①「積立/一括」の平均値と中央値
②「積立/一括」の所定値に対する確率分布
③一括と積立の象限確率(積立マジックマトリクス)
【考察】
まずシグマが大きいほど一括と積立との差が小さくなる点が重要だと思います。特にシグマが約23%で「積立/一括」の平均値がイーブンになることがわかります(パラメータに依存します)。またおもしろいこととして、シグマが大きいほど「1<積立/一括」および「積立/一括≦0.5」という両端の確率が増加することが挙げられます。このように積立にとってはシグマは比較的よい方向に働くようです。しかし「相乗平均を喰われると元も子も無くしますよ、閣下」。
(関連記事)