情報量が多いので「II」「III」「IV」の3回に分けます。今回はリターン依存です。
「一括と積立のあいだに」で実施したシミュレーションにおいて、「相加平均(相乗平均)」の値を振ります。
(確率分布乱数)
関数型:ガウシアン80%+ローレンツ関数20%(定義域:r±5σ)
相加平均:年率-10~15% ※相乗平均:年率約-11.2~12.9%
シグマ:年率15% ※テイルリスクの重畳により年率約17%
期間:20年
試行回数:4096回
主要な演算結果である①「積立/一括」の平均値と中央値、②「積立/一括」の所定値に対する確率分布、③一括と積立の象限確率(積立マジックマトリクス)について、横軸を相乗平均としてプロットします。
【結果】
①「積立/一括」の平均値と中央値
②「積立/一括」の所定値に対する確率分布
③一括と積立の象限確率(積立マジックマトリクス)
【考察】
自明な結果だと思いますが、相乗平均リターンが0付近を境に「積立/一括」が逆転することがわかります。相乗平均がマイナスなら一括は高値づかみしたことに相当しますし、プラスなら積立はリスクに晒さなかった代償を受けることになる、と言えるでしょうか。他に特徴としては相乗平均が4%くらいで「1<積立/一括」から「積立/一括≦0.5」に移行する変曲点がありそうだということが挙げられます(パラメータに依存します)。
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