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逆ドルコスト平均法シミュレータ(β版)

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逆ドルコスト平均法シミュレータ(β版)

定額売却と定口売却の確率分布をシミュレートしたいと思います。

【方針】
想定する期間を20年(240ヶ月)とし、口数を240口、指数を1からスタートさせます。定口売却は1口相当額(=指数値)を定期売却しその額を積み上げていきます。定額売却はその時点の指数から口数(=1/指数値)を決めて額として1ずつを定期売却し積み上げていきます。特に定額は240ヶ月に満たずに口数が空になる場合はそれ以降はゼロ、240ヶ月終了時に余っていれば最後に全売却とします(定口は240ヶ月でぴったり無くなる)。またリファレンスの一括売却は最初に240×1=240で売却されるとします。

(確率分布乱数)
関数型:ガウシアン80%+ローレンツ関数20%(定義域:r±5σ)
相加平均(月率):0.407%(年率5%)※相乗平均:年率約3.4%
シグマ(月率):4.33%(年率15%)※テイルリスクの重畳により年率約17%
期間:240ヶ月(20年)
試行回数:4096回
※ファンドの保有コストは考えない

【結果】
定額売却と定口売却の分布を確認します。まず横軸に定口、縦軸に定額として「売却総額」の相関プロットを示します。Z軸(カラー)には終了時の指数値を取っています。色のついた線は直線近似、白い線は1:1対応を表します。

◆売却総額の相関プロット

点の分布から定額売却の総額がかなり大きくなる可能性のあることがわかります。

◆売却総額のヒストグラム

中央値(累積50%時のTotal amount)は同等、平均値は定額が大きくなるようです。しかしバラツキという観点で見ると定額はヒストの幅が広く不確定性が大きいと言えます。

◆定額売却と定口売却の売却総額の比

分布が右に裾を引いていることが定額売却の方が総額が大きくなることを意味すると考えられます。ただしどちらが大きくなるか小さくなるかの確率で見ればほぼ五分五分のようです。

【考察】
上記プロットから主要な数値をまとめます。

◆平均値と中央値
定額 定口 定額/定口
平均値 481(+100%) 413(+72%) 1.08
中央値 360(+50%) 357(+49%) 1.01





◆所定値に対する確率分布
確率
1<定額/定口 53%
0.5<定額/定口≦1 47%
定額/定口≦0.5 0%






◆残存率マトリクス(口数割れ確率)
指数≦1 1<指数 合計
0<残口 4% 72% 76%
残口≦0 15% 9% 24%
合計 19% 81%






期待リターンをプラスに仮定すると最後にためておいたパワーを解放できる定額の方が売却総額の平均値が大きくなる点はリーズナブルと思われます。ただ中央値や定口に対する「比」の平均値はあまり変わらないことから確率的には判断が難しいと思います。

残存率とは例えば今回のように20年をターゲットとした時に「口数」を維持できる確率と定義しています。さらに大元の指数が20年後に1を超えているか超えていないかの場合分けを組み合わせてマトリクスとしています。そうすると大まかに言えば指数が上がれば口数は余り、指数が下がれば口数が底をつく傾向はあります。しかし積立と同じく指数変動の「経路」も要素として絡んでくると考えられるため、その他の象限の確率もゼロにはならないようです。

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