資産運用に興味を持ってくれた後輩氏との会話です。
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後輩「ギリシャデフォルトだそうですね」
私「セイントセイヤの国が~」
後輩「小宇宙(コスモ)ですか?日本も払った分の年金は返ってこないでしょうから、人ごとではないですね」
私「『誰も奪えない心の翼だーかーらー♪』、年金くらいは何とかしてほしいよね。その対策のためにインデックス投資をしているのだけど」
私「市場も経済的金融的にほとんどウェイトが無さそうな国になんであんなに過剰反応するんだろう」
後輩「例えば構成比で1%の国がゼロになっても指数は1%下がるだけでいいはずなのに、なぜ2%も3%も下がるのでしょうか?」
私「さあ?投資って心理学だからじゃないの?しかも今回の件で直接は関係のない日本が振り回されているのが謎だわ。ギリシャがダメになって何が困るのか具体的な理由があるのかしら」
後輩「国も割合も関係ないなら分散って意味あるんでしょうか?」
私「だったら等金額にしといてポテンシャル(シグマ)を下げておく方が良くない?」
後輩「そうですね。やっぱり何がいいか悪いか判断が難しいのでニュートラルにしておく方がロバストに対応できそうな気はします」
私「ギリシャ、トルコあたりは行ってみたい国なので残念だわ。イスタンブール、カッパドキア、アテネ、ミコノスとかどうよ?」
(以下、話題は別の方向へ・・・)
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ギリシャがインデックスにどれくらい含まれているか確認したら新興株に0.5%ほど入っていました。債券には無さそうです。
【スタム新興株運用報告書(2015/05/11)より】
時価加重は配分に差をつけています。今回たまたま配分の少ない国がずっこけたので、構成要素が突然ゼロになるサドンデス的なダメージは小さいはずです(逆なら大きくなる)。もちろん株式や債券で特性が違うでしょうけど、「0.5%」しか含まれないものが消えるだけなら「-0.5%」で済ましてほしいです。自分で自分の良さを壊していて時価加重の意味が無いと思います。
変動と市場規模に相関が無いとも受け取れますので、後輩氏の言う通り寄与率はニュートラルがロバストであり合理的だと考えられます。
市場は問題の大きさに関係なく脊髄反射で動いているように見えますし、何に対してどの程度の影響を与えるかという定量的な議論も少なくとも私には見受けられません。連動指数の多くがそのような「市場=時価」に依存するインデックス投資が「思考停止」と言われるのも仕方がないと感じます(思考停止しているのは市場であって、統計を駆使してその思考停止の影響を極小化しようとしている「非時価」とは明確に区別されるべきだと思うのですが)。
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