出典 youtube.com/watch?v=kX12g4wZ84s
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「最小分散」のETFは出ました。では、そろそろ「イコールウェイト」のETF(インデックスファンド)が出てくれてもよいのではないか、と雪山とフリースキーの妄想とともに妄想しているインデックスドライバーです。
※「1577野村日株高配当70ETF」や「S&P500配当貴族指数」連動のファンドなどはすでにあります。あくまで「プレーン」な、という意味です。あと低コスト。
【考察】
均等配分は近似的にシグマを最小化できる、相加平均が求まる、変動に対してロバストである、など理論的には合理を備えていると考えています。
当然ながら、これらの議論は母集団に依存したり現実の市場は近似からズレてきたりと「確率」に立脚した話なのでイコールが常によい、ということは言えないです。しかし、根底にあるのは結果論ではなく「ニュートラル」な視点から事前にロジカルに考えて(設計して)インデックス投資を行いたいという願いです。
ニュートラルってところがフリースタイルっぽく感じるのです(偏りがない→縛られない)。
【まとめ】
長期の平均的には論理上イコールがよろし、でもコストや運用の内部が不透明で情報が少ない。そんなときはイコールウェイトのマトリョーシカのごとく、時価や最小分散とイコールウェイトするのがポテンシャル(バラツキ)の極小化という意味でベターと考えています。
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1. 無題
簡単に主張をまとめますと、
時価加重のポートフォリオはリスクの分散という点で不十分で、いわゆるスマートベータや、数々のアノマリー(バリュー効果、小型株効果、etc)も実証研究に過ぎず根拠が不明瞭で信用出来ない、
事前に期待リターンやリスク、相関係数について何も判断を持たないとするなら等金額ポートフォリオがいちばんシンプル(頑健)かつもっとも全体のリスク(シグマ)を抑えられる方法だ。
とおっしゃっているように理解しました。
時価加重のポートフォリオが等金額ポートフォリオに勝てない現象は、小型株効果で説明されることが多いと思いますが、
小型株効果のリターンに頼らなくても(大型株だけに投資する場合でも)、等金額ポートフォリオはリスクが小さくなっており、結果的にアウトパフォームすると言う点も、大変納得しました。
以上を踏まえて2点質問させていただきたいのですが、
1.
等金額ポートフォリオを実践するのが、ごく限られた投資家であれば問題はありませんが、みんなが等金額ポートフォリオに投資をするようになると、
時価総額の小さい銘柄を大勢で買い上げていってしまうことにはならないでしょうか?
その問題が発生しない大型株だけに絞るのであれば、投資信託自体に付加価値を見出しにくい(フィーが取れない)点も、そういったファンドが設定されない理由のように思います。
2.
どのようなユニバースでも(ユニバースの違いやファクターの有無に関わらず)等金額ポートフォリオは時価加重より概ね優れているというのが主張の肝と理解していますが、
例えば100カ国の株式に等金額ポートフォリオで分散投資をすると考えた時に、これはある意味で経済基盤の脆弱な新興国に集中投資をしていることにならないでしょうか?
新興国には先進国から投機的なマネーが大量に入っているわけで、リーマンショックのような危機時には思っていたような分散が効かない結果になるように思います。
相関がわからない(ランダムである)と考えるのであれば、等金額ポートフォリオが優れているのはわかりますが、実際に相関があると考えるのが妥当であるような場合はどうお考えですか?
同じことは、例えば東証に33業種2000銘柄あるときに、33業種を等金額で持つ(その中で等金額にする)のか、2000銘柄を等金額で持つのか
といったケースでも言えるように思います。
先進国株、エマージング株、フロンティア株を33%ずつ持つのか、それとも100カ国を1%ずつ持つのか、世界に存在する上場株式すべてを等金額で持つのかは、結局は人間の恣意性が含まれることにならないでしょうか?