出典 matome.naver.jp/odai/2138469690171450401
「マイナスサムゲーム」の記事で、この末端場末のブログにコメントが複数ついたということはそれなりに反響があったということでしょうか。たしかに本とか読むと「未来は固い」と思わせてくれるインデックス投資が「マイナス」というのはなかなか衝撃的なのかもしれません。
もしかしたら「インデックス投資の存在理由を剥奪された」とお思いの方もいるのかも知れません。
念のため書いておきたいのですが、私は不安を煽っているわけではなく、インデックス投資は「マイナスサムゲームかも知れない」から、客観的な視点から定量的に考えて未来の確度を上げていきませんか、ということを言いたいのです(それが「迷いの森」シリーズの趣旨です)。
市場や経済成長だけに頼って何もしないのではなく、統計を駆使してシグマを低減しリターンのロスを改善すれば「(世界経済云々関係なく配当だけで)マイナスサムから浮上できるかも知れない」と考えているからです。
※配当が無ければどうがんばっても「マイナスかも知れない」ですが。もちろん時価比率よりはコスト(売買、課税)がかかる方向なので断言はできない確率の話ですが。それ以前に、心理で動いている市場そのものが論理的になってシグマを抑えてくれるともっといいのですが。
【考察】
ドラの言うように、フリーライドでラクをするだけでなくロジカルに考えて資産運用するなど、「合理的な未来を手に入れたいと思ったら、そのためにそれなりの努力をしないといけない」ということではないかと考えています。
ただ、コメントに回答していて自分も不安になってきました(割と時間を割いて考えて回答していますのでそのあたりを汲んでいただけるとありがたいです)。
特に環境や資源の問題ですね。
まず最近肌で感じている温暖化。今年の冬は雪が少なく私の好きなスキーに影響が出ましたし、北極や南極の氷も溶けていると聞きます。バラつきながらも平均は着実に進行しているように感じます。
そして原油はあと何年採掘できるのか。あるいは金、銀、銅、コバルト、ニッケル、マンガン、ジンク、スズ、チタン、クロム、タングステン、タンタル、ニオブ、モリブデン、アンチモン、プラチナ、パラジウム、イリジウム、インジウム、ガリウム、ビスマスなど、恒星内部の核融合や超新星爆発でしか生成されないようなメタルや重金属は、材料や触媒として電子機器や産業のほとんどに使われているはずですから枯渇したらクルマもスマホも作れなくなります。ついでに定量性が無ければそれらの設計や開発もできません。
我々の生活においても、例えば階段を2階3階上がるだけでもエレベーターが使われますし、私も雪山に行くのにクルマを使い重力に逆らって斜面を登るのにリフトを使います。人類は電気やエネルギーをジャブジャブ消費していますが、それが無くなったらどうするのでしょうか。
ぶっちゃけそう遠くない未来の話です(たぶん30~50年以内)。期待の核融合も現時点では芳しくないようです。
そういう意味ではインデックス投資の源泉は「地球」ということになります。
インデックス投資の原動力に据えたい世界経済の成長も、発展すれば発展するほど消費も増えて資源の枯渇も早まるというジレンマ。またリーマンや欧州関連に代表されるような社会構造そのものが足を引っ張るシステム。
世界経済やインデックス投資が発展しても、↓のような環境が残っているか、というのは私の中の葛藤としてあります。
【インデックス投資はこの景色を代償として発展していくのかも知れない】
換言すればインデックス投資は現在(いま)を犠牲にして未来へ負の遺産を先送りしながら発展していると言えるのかもしれません。
そういう意味では「フリーランチ(ただメシ)は無い」という原理原則があたりまえのように思えます。また自分さえよければいいという考え方も通用しなくなるのではないかと思います。
このように、「インデックス投資(未来)など実にあやふやなものなんですよ」。
【まとめ】
この記事、初めは「インデックス投資の憂鬱」というタイトルを考えてました。しかしまだ未来に使いどころがありそうな気がするのでとっておきたいと思います。
なるべくニュートラルな視点からポジティブに考えたいのですが、問題の深刻さを考えると慎重にならざるを得ないのも事実。他人任せで何も考えずに課題が解決するとは思えません。だから少なくともインデックス投資においては、論理的に市場変動を捉えてロスを減らすような対策を打ちませんか、ということでこのブログで考え方を書き続けています。
受け取り方や考え方は個人の自由だと思いますが、少なくとも、定性的な理解のまま漠然と将来を楽観したり不安視したりするよりも、定量的に考えることでより深く明確に未来を見据えることができるのではないか。
世界経済は「お金」オンリーではなくこれらの課題を解決することで発展していってほしいと思いますし、我々ひとりひとりが意識して実際に行動していかないと対応できない問題だと考えています。
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