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積立の細分化についてI [実指数sim]

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積立の細分化についてI [実指数sim]

投資信託積立は基本的に月に一度の買い付けが主流ではないかと思います。証券会社のシステムとしても月一設定が多いのではないかと考えています。

個人的に、以前新興株でスタム、イーマクシスで月に日を分けて二回積立日を設けていたことがあります。主目的は、コストといった表面上の「スペック」に現れない指数連動特性の違いを平準化するための「ファンドの分散」でしたが、どうせならついでに「積立日をひと月の中で分けたい」という狙いもありました。

積立日を分散させるのは、サンプリングピッチ(積立の分解能)を上げるほど時分割のN増しによって平均取得価額のインデックストレース(再現性)がより忠実になると考えるからです(細分化そのものがリターンを上げるとは思っていない、そのバラツキが低減すると考えている)。

今なら同じファンドでも例えば課税口座と非課税口座で分割するなどの方法も可能かと思います・・・ということを検討しようと考えていたんですが雪山のため放置プレイとなり今年もすでに一ヶ月が経過してしまいました(手間がかからないのがインデックス投資なのでそれはそれでいいことだと思いますが)。

ところで以前ロードマップに基づいていくつかのシミュレーションをシリーズで行ったことがあります。

まとめ↓

しかし、積立細分化のロジックは未実施であり、月一以上または以下の分散が実際のところどれくらい効果があるかは具体的に把握できていませんでした。そこで、積立を年一回、毎月、毎日と分解することで、何がどの程度変わるかを定量的に確認したいと思います。今回は実指数による計算アルゴル上、特に毎月と毎日の結果から月二回の見通しを立てることを目的とします。

【方法】
米国YahooからNIKKEI225とS&P500を入手。毎日、毎月末、毎年末にその単位期間の日数分を積み立てた場合の平均取得単価を蓄積し、その時点の指数から損益を求め、毎日積立に対する相対損益(差分)を時系列で算出。

(イメージ)
月初 ・・・ 月末 ・・・ 年末
毎日積立 ・・・ ・・・
毎月積立 ・・・ 20 ・・・ 20
毎年積立 ・・・ ・・・ 240





指数を二種類用いたのは長期で右上がりの指数と低迷を続ける指数でどう変わるかを見るため。また1984年始まりに加え、例えば1994年、2004年始まりを求めることで簡易的に時間依存(タイミングと長さ)を確認。

◆NIKKEI225(1984/01/04-2016/12/30)


◆S&P500(1984/01/03-2016/12/30)

いちいち画像は貼りませんがスタートを10年ずつ遅らせた分を合わせてまとめます。

◆2016/12/30の結果を抽出(テーブル)
NIKKEI225  指数   毎年   毎月   毎日  毎年ー毎日 毎月ー毎日
1984/01/04-2016/12/30 1.93 30.81% 31.25% 31.54% -0.73% -0.29%
1994/01/04-2016/12/30 1.10 44.20% 44.39% 44.59% -0.40% -0.20%
2004/01/05-2016/12/30 1.77 49.20% 54.05% 54.82% -5.62% -0.77%






S&P500  指数   毎年   毎月   毎日  毎年ー毎日 毎月ー毎日
1984/01/03-2016/12/30 13.65 279.07% 292.77% 294.45% -15.38% -1.68%
1994/01/03-2016/12/30 4.81 100.70% 109.15% 109.66% -8.95% -0.51%
2004/01/02-2016/12/30 2.02 59.68% 64.27% 64.67% -4.98% -0.40%






◆2016/12/30の結果を抽出(プロット)
・NIKKEI225

・S&P500

【考察と課題】
まず、月一回の積立でだいたい毎日積立とコンシステント(年一回はバラツキ大)。つまり月一以上は効果はありそうだが細分化の労力に対してそれほど大きくはないように見えます(自動でできるならいいけど)。これを月二回にすると定性的には「毎月ー毎日」の半分程度に誤差がシュリンクすると考えられるので、それくらいだったらやってもいいかなと思えます。

どの期間でも毎日積立が優れているのは、その月、その年の日数が確定してから単位期間最終日に積立を行うアルゴルにしたので、指数が平均的に右上がりの場合は早い段階で資産を投下する毎日積立にひと月、一年分のアドバンテージが現れているからと考えています。

基本的に指数が上昇していれば差分がマイナス方向に動き、逆ならばその逆になっています。なのでこれを最初に積み立てるスタイルにすると結果も反転しそうな気がします(年内、月内の積立時期に依存すると考えられるので、損益に関しては一概に毎日がベストとは言えない)。

また例えば損益の青い線が年間で右上がりなのは指数が上がっている中で毎日積立が積み立てて平均取得価額を上げているため、また年末にガクッと下がるのは指数が上がった後に毎年積立が年末にまとめて一年分投資して平均取得価額を上げるため。

とはいってもこれではただのバックテストですので、やはり擬似乱数を用いる方が定量性を出しやすいです。実指数は月内の日数(営業日)が毎月変わるので、単位期間初日積立と固定タップのランニング計算によるタイミング応答性を見ることができていません。またN増しによるバラツキ確認ができていません。

今後のスコープとして、時間分解能ごとの確率分布とその広がり(バラツキ)、月何回でサチるか、積立頻度と投資期間との相関(マトリクスまたはマップ)、指数の統計量依存性、期初積立と期末積立の違い、といったあたりは別途数値解析で検討する必要がありそうです。

【余談ヨルダン】
ただ雪山優先でこんなゴミブログに時間を割けないのでいつになるか未定です。幸い過去の考察記事はゴミのようにたくさんありますので、それまではそちらをご覧いただければと思います(画面上部とサイドバー下部にインデックスを作成しています)。

なお、積立日を決めないで短期的な下落時にフリーで追加投資するやり方もあると思います。毎回うまくいけば取得価格は平均的にシフトするでしょうけど、そこからさらに下がったりもするはずです。つまり長期になればなるほどバラツキに埋もれるのではないか。市場は何度も同じことを繰り返す非合理な集合ですので、そこに付け入るのは有効だと思いますが、四六時中市場に囚われる非生産性に対して費用対効果は薄いように感じます(行動ファイナンスを応用できる賢い「AI」が自動でやってくれるならいいとは思いますが)。だったらもっとインデックス投資の定量化とマイナスサムゲーム対策を考えて実行することに時間を割く方が建設的に思います。

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