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インデックス・ドライバー

信託財産留保額も引き下がる時代


少し前ですが白馬のスキー場が雪待ちの間に家で運用状況を確認していた時の話です。


インデックスおじさん2020、始動」でエントリーした件です。昔から持っているイーマクシスのJREIT(not スリム)を見たところ、「あれ0.3%じゃなかったっけ?」という信託財産留保額が0.1%になっていました。

どうやら最近信託財産留保額が改定されたようです(2019/10/26-)。


昨今、運用管理費用の引き下げは日常茶飯事のような感じで行われていますが、信託財産留保額の引き下げは記憶にありません。

変更理由は以下のように記載されています。

「売買コストを勘案した上で、マザーファンドおよびマザーファンドを投資対象とするベビーファンドにおいて、より適正な水準となるように信託財産留保額の引下げを行うものです。」

つまり、今までは実費に対して多めの費用が徴収されていたと考えられます。運用開始から時間が経ってこなれてきたというのもあるんでしょう。

ではその余剰分はどこに行ったか。信託財産留保額→去るときに置いていく→余ったらファンドに蓄積されるということは基準価額に反映されているはずです。

国内リートインデックスファンドにおいて、横軸に信託報酬率、縦軸に2019/11/E時点のトータルリターン(1年)をプロットしたのが冒頭のグラフです。色は信託財産留保額を表し、期間の都合からイーマクシス無印JREITは以前までの0.3%を適用しています。

近似関数は信託財産留保額0のファンドで引いています。関数の傾きがおよそ-1なので信託報酬がトータルリターンにダイレクトに効くことがわかります。

特徴的なのは信託報酬0.44%の3つの点が直線より上にいることです。上から順に「野村インデックスファンド・J-REIT」「eMAXIS国内リートインデックス」「SMT J-REITインデックス・オープン」。

おそらくこの「リターンの上乗せ」が信託財産留保額の効果ではないかと考えています。ただし信託報酬0.7%付近のファンドでは必ずしもそうでないように、この見方では運用状況や経費率(その他コスト)、売買率等の影響が排除されていません。

信託財産留保額は運用における日々の売買影響から長期投資家を守ってくれるものと認識しています。イーマクシス無印は今後この超過分が薄れるのだとしても、信託財産留保額の目的は必要経費の適切なキャンセルであり、今回の変更は信託財産留保額の適正化と考えられます。

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