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インデックス・ドライバー

解約額に見る信託財産留保額の効能

インデックスファンドと言っても、信託報酬や税金などのためインデックスに完全に追従することは原理的に無理です。そして市場の憶測と願望によって相加平均リターンは毎日喰われ続けています。

そうやって何かと削られていく我々の救いになるものとして、インデックスファンドなら投信ポイント制度、ETFなら貸株(1582など外国籍は例外あり)があります。

どちらも0.1%程度の"戻り"で、平均的な信託報酬0.5%とすると20%のコストダウンになり無視できない数字です。製品で例えれば消費電力を20%減らすのがどれだけ大変かその分野の方ならご存知かと思います。

特に投信ポイント制度は、例えばニッセイ日経225の信託報酬0.25%のうち販売会社分は0.11%ですが、SBI証券はデフォルトで0.1%を提供してくれます。さらに1000万円以上保有していれば0.2%で、赤字です。

売れば売るほど赤字になるなんて普通ありえないと思うのです。今のところ対象外はエグゼアイだけで、そのうちインデックスファンドは対象外になるのではないかと思います。

・・・と、今回の主題はそこではなくて、これらの他に、信託財産留保額も仲間に入れてやってください。

ただの解約違約金という認識が多いと思われますが、うまく味方につければポイント制度を超えるポテンシャルを秘めていると考えます。

このことを過去にマザーファンドを共有したファンドの基準価額で調べたことがあります。今回は運用報告書の解約額から信託財産留保額を算出し、純資産に対する寄与を調べます。

実質コストが安定していて留保額設定率の差が明確なSTAM JREIT(2013/05/10)とeMAXIS JREIT(2013/01/28)を例にとります。

期首元本額 当期末評価額 期中一部解約元本額 信託財産留保額 割合
STAM(0.05%) 2,715,240,605円 7,124,825,000円 7,486,496,360円 3,743,248円 0.076%
eMAXIS(0.3%) 963,843,845円 2,382,680,000円 1,953,360,624円 5,860,081円 0.35%





信託財産留保額がマザーファンドではなくベビーファンドの売却にかかるため、解約額は"解約状況"ではなく"注記事項"から引用しています。信託財産留保額は解約元本額に留保額設定率を掛けたもの、割合は算出した留保額を期首期末評価額の平均で割ったものです。

留保額設定率とほぼ同じ割合ということは純資産と同じくらいの売却があったことになります。累積なので売買を繰り返してくれる人が多いほど増えていきます。両者の差はこの前調べたトラッキング乖離率とコンシステントです。

よって1年も持っていれば払う分より受け取る分が多くなり、留保額はキャンセルできることになります。それ以降はずっとプラスのリターンとして働きます。マイナスのオフセット成分とプラスの複利成分の二重性をもつ光のような存在だと思います。

ところで運用報告書には信託財産留保額という記載が無いように見えます。個別の項目として計上しなくてよいのでしょうか。

ただポイント制度と違ってリスクはゼロではありません。やむを得ない事情で早期に売却する必要があるかもしれませんし、運用がずっこけて内部留保を食ってしまう可能性もあります。また売買状況に依存するため安定感に欠けるかもしれません。新興株など実際にコストがかかっているものより、JREITなど実質コストの低いもので影響が現れやすいと思います。

ルールに従ったリバランスならしようがないですが、長く持っていればそれだけいいことがありそうです。

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