ブラジルが債券の金融取引税をやめたということで該当ファンドも信託財産留保額を改定しています。
以前取り上げた新興国債券の割に信託報酬が低めのファンド、
これを見てハッと思ったことです。
==========
変更前
(平成 25年 6月 24日までのご購入受付分)
【追加設定時信託財産留保額】
ご購入受付日の翌営業日の基準価額 × 6%
ただし、収益分配金を再投資される場合は、
決算日の基準価額×6%
==========
購入時信託財産留保額が分配金再投資時にも発生するというのは考えが及びませんでした(購入手数料はかからないのが一般的。余談ですが非課税口座では再投資分も投資元本に加算されます)。
税金が引かれた上にさらに引かれてしまうとは。元本取崩分配金(特別分配金)でもこれは毎回引かれるということですよね。いくら留保額がコストではなく自分を守るためだとしても勘弁です。
例えば元本をC0、毎月のリターンと分配率をそれぞれr、B、税率をZ(普通分配金のみ)、購入時信託財産留保額をRとすると、
f(n)=C0×[(1+r)×(1-B×(1-(1-Z)×(1-R)))]^n
何もしていないのにこのような指数関数で資産が減っていくことになります。
例えばr=0.5%、R=6%、簡単のためZ=0として、分配なし(B=0)と、分配あり再投資(B=0.5%)で比較すると以下のようになります。
0.5%の6%(=0.03%)とは言えさすがに繰り返しはキツいです。そもそも毎月分配型を買う人は再投資しない?
一方、分配金が支払われるときは解約時信託財産留保額は発生しないと認識しています。一応先日自分の持つSTAMでもそうらしいことを確認しました。
購入時信託財産留保額のあるファンドはそう多くはないですが、インデックスファンドでは例えばピクテブラジルIFがあります。
あと当時の記事ではスルーしましたが、このファンドは信託期間が5年しかありません。
設定日:2011/04/08
償還日:2016/03/25
金融取引税はファンドの設計とは関係ないかもしれませんがいろいろ厳しいファンドでした。