今年の3月に見たときにバランス型の落ち方がハンパなかったのでデータを追加して確認します。
均等型はeMAXIS8資産均等型バランスそのもの、バラ売りはeMAXIS8資産の個々の時系列を元に元本を等分して時価で合計額を算出しています。プロットは2種類で、その時点の損益と、時価の変化率から20日タップで求めた標準偏差を年率に換算したリスクの推移です。
【最初に一括投資した場合の損益の推移】
【最初に一括投資した場合のリスクの推移】
【毎月末に積み立てた場合の損益の推移】
【毎月末に積み立てた場合のリスクの推移】
右軸に均等型からバラ売りを引いた差分(水色)を出しています。マイナスほどバラ売りの方が損益もリスクも大きいことを示します。
今回は「
連続リバランスにおけるバラツキについて」で考えたことの確認も兼ねています。損益については一方的に上がるときはバラが強いです。ところがその状態から一方的に下がるとバラはエンハンスした分をモロに喰らうので結局元に戻ってきています。またリスクも損益に呼応するようにバラが大きくなっています。リスクについて重要なことは一方的に下がるときもバラの方が大きいということです。
ちなみに20日という短いタップなので暴騰暴落時のリスクの二山が分離できています。このようにノイジーだけど分解能を上げるか、眠くなるけどタップを増やしてなめるか、目的に応じて使い分けるとよいと思います。投資においてはリスクリターンに対して充分に眠くすることが損失回避の確度を上げる手段になります。
話を戻すと、バランス型は常にリバランス状態であるためこのような現象が起こるようです。リスクの観点からはいいことのように見えますが各資産がフリーのバラ売りに対して大きく変動した時のリバランスの機会を逃すことにもなりかねません(※)。そういうメリットデメリットを考えた上で使うようにしたいです。
※私のリバランストリガーがかかったのが2013年3月22日でグラフの損益のピークに近いところです。ただこのタイミングはJREITがズッコケただけで今のところ失敗なのでリバランスの機会を逃すこともアリだと思います。
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