このところアイミズホなど為替ヘッジ付きのインデックスファンドが多数設定されています。
為替ヘッジは円高による目減りを防ぐ他にシグマを下げる効果があると考えています。為替ヘッジがシグマに対して有効になるのは、外国資産とその為替が一定以上の相関を持つ場合(「
積の合成リスクの相関係数依存」参照)。日本の場合、米国株が下がれば円が買われるように円はたいてい外国資産と連動して動くので、円高による目減りを防ぐためのヘッジはシグマを下げる機能としても有効なケースが多いと思います。
逆に日本以外では外国資産に投資する時の為替換算が自動的にヘッジの役割を果たしていることが多いと考えています(「
相関為替ヘッジ」参照)。そういう場合の為替ヘッジはむしろシグマを増やす方向に働きます。ただし短期金利差がプレミアムに働く場合は活用してもよいと思います。
ヘッジコストに注意してある程度の割合をヘッジあり資産に分散するのはよいと思います。しかし設定が増えたりニュースで取り上げられたりするときは避ける方がよいと思います。
何でもそうですが流行り始めると逆の方向(円安)に行くから。というか自分が手を出すと円安になる気がするんです。
今のところ自分はヘッジあり資産は持っていません。「為替ヘッジ終了のお知らせ」とか言われ始めたり価格が大きく下落した時には考えます。
「流行ったらそこで試合終了ですよ・・・?」
とは言っても海外の短期金利が低いうちはやはりいい感じだと思います。それでも懸念されるのは、
・ヘッジコストがかかる
・リターン/リスク/相関係数の数字が簡単には手に入らない
合成リスクの元になる数字の入手が難しいです。時系列データさえあれば算出できるのですが。
あるいはヘッジなしインデックスと為替との積(商)の合成リスクで換算することも可能だと思います。ただし、これは例えば米ドル建て債券だけで構成されていれば容易かもしれませんがグロ債のようにいろいろ混ざっているとたぶん私には無理です(比率はわかっているからできそうですが・・・)。
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