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インデックス・ドライバー

米国におけるアンチキャップインデックスの状況

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米国におけるアンチキャップインデックスの状況

アンチキャップインデックスとは「スマートベータ」の代わりに私が勝手に言っているものです。そのアンチキャップの現状がわかる記事が2本ありました。


『ただ運用手数料が伝統的なETFの10倍となり得ることには、信奉者らはなかなか気付かない』
→グッゲンハイムS&P500Equal(RSP)の経費率は0.4%なので、例えばバンガードVOOの0.05%に対してほぼ10倍です。

『「グッゲンハイム S&P500イコール・ウエートETF」などが高い手数料にもかかわらず資金を集めており、投資家が十分に理解しているのかという懸念が出ている』
→イコールウェイトの合理性が時価加重とのコスト差に優ると理解して買っている投資家と、話題性や直近のパフォーマンスだけで買っている投資家はいると思います。私はイコールウェイトなら年率0.4%差はペイできると思っていますが、やはり長期的にはもっと低くなってほしい水準です。

『「スマートベータ」という呼び方は、絶対に確実という印象を与えて投信の買い手を欺くマーケティング戦術』
→イエス(・∀・)

『「名目上は見栄えも聞こえもいいが、手数料とリスクがかさみ、長期でアンダーパフォームすることもあり得ることは保証付きだ」』
→統計的合理性は数学的に証明できますが、コストは供給者に依存します。

『こうした時価総額によるウエート付けをやめるのは、2013年の米国株投資にぴったりの戦略だった。ほとんど全ての銘柄が値上がりしたからだ』
→全ての銘柄が値上がりするのと時価加重とは関係ないと思いますが。統計的指数はリターンを上げるものではなくリスクを下げるもの(単位リスクあたりの効率(SR)を上げるもの)です。むしろ時価加重が不必要にウェイトを歪めているだけ。


『この言葉は何にでも使われており、極めて異質で多様な商品に関して誤った印象を与える可能性がある』
→だから指数がスマートになる前に市場がスマートになればいいのに。

『従来の時価総額加重に代わる市場の指標を使用することによって優れたリターンを提供する高度なアプローチであるというのが売り文句』
→本当に合理的な指数を金融機関の売り文句で終わらせてほしくないと思います。等配分で言えば「優れたリターン」=「完全な市場平均値」であって、むしろリターンよりも「リスクを近似的に最小にする」ことに意味があると考えています。

『「これらは必ずしもスマート(賢明)であるというわけではなく、ただ単に異なるというだけにすぎない」』
→等配分や最小シグマは理論的根拠があり合理的と言えると思いますが、売上やROEといった経営指標を用いるものは危ういと思っています。

『インデックス投資の低コストの透明性を提供しつつ、システマチックな超過リターンの源泉を特定することを目指している』
→「低コストでシステマティックな平均リターンの特定」を期待しています。

『タイムマシンで過去に戻ることができれば素晴らしい結果を上げることができるが、実際の投資家にとっては、都合のよいデータに基づくファンドを選択するリスクがある』
→過去株価推移(シグマリターン)や経営指標を用いるものは「結果論」なのでこのようなリスクがあると思います。しかし等配分だけは違っていて、結果に関係なく平均値が約束されていると考えます。

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ブルームバーグもWSJもどちらも名前にツッコミを入れているのが興味深いです。私もそう思います。何でもかんでもスマートは勘弁していただきたい。あとコスト、リスクの面から冷静に指摘が入っています。どちらの記事も意外と否定的です。

今のところマイノリティゆえにいくらかプレミアムが乗せられていると思いますし、ランニングコストもリバランス分は影響あるでしょう。等金額へのリバランスは売り量買い量で相殺するようにロジックを組めば余計な手数料はかからないという認識ですが、マイナーだとどうしても割高な値付けになるでしょう。

ただ米国では実際に「流行り」のようです。そうするとなんとなく私も流されてハマっているようで嫌なのですが仕方ない、気づくのが遅れました。流行り始めると種類が増えたり経費率が下がる期待も持てますが、一方でよくないことが起こる、つまり等配分の有効性も一時的に効かなくなる恐れがあるので注意です。

ちなみに、スマートベータと言えば通じやすいのかもしれませんが、私の考える統計的インデックスと一般のスマートベータとは厳密には異なります。具体的には

①シグマ等の統計だけで決まる・・・統計的インデックス
②経営指標も含まれる・・・スマートベータ、アンチキャップ(非時価加重)インデックス

②が①を包含する関係で、私が合理性を見出だしているのは①です。

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