ETF「四皇」の基準価額と取引価格との乖離を調べてみます。
【市場価格乖離(2015/12/21-2016/2/19)】
メジャーな指数である1475は相対的に小さいながらも、他が軒並み1%を優に超えるような水準で推移しています。先日見たように1478は論外だと思います。
「ETFのバラツキ(基準価額と取引価格との乖離)の設計値」はどうなっているのでしょうか?市場に出せば「あとはどうぞ」というのはできれば勘弁いただきたいのですが。
ETFの市場乖離については前に考察したように、もともと売買量の少ないインデックス投資では市場価格形成が充分に機能せず乖離が大きくなるのは必然ではないかと考えています。
次に「リスクに対するリターンの比率(シャープレシオ)」と同じように、「ETFの信託報酬に対する市場価格乖離の比率」を求めてみました。言い換えればコストによるカイリの規格化であり、S/Nの一種と考えています。
【カイリとコストの比(2015/12/21-2016/2/19)】
このグラフの縦軸「乖離率/信託報酬」は乖離が信託報酬をキャンセルする年数に相当します(あくまで単利で)。乖離率の絶対値の小さい1475でも対コスト比にするとそれなりの量となります。逆に1399や1577がS/Nとしては相対的によいということがわかります。
いくらコストが低くても売買時に市場カイリで持っていかれては元の木阿弥です。ゆえに、コストが低いほどカイリに求められる性能も高くなると考えています。
ただし当然ながら運用管理費用が高ければ市場価格乖離が大きくてもよいなんてことはないですし、両者に相関は無いと思っています。ゆえに、あくまで市場カイリの程度を定量化するための一つの指標のつもりでグラフ化しています。
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