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インデックス・ドライバー

インデックス投資における配当成分の定量化

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インデックス投資における配当成分の定量化

【①配当の成分分離(ローリング)】

インデックスは配当がどれだけ寄与しているか(配当利回りがどれくらいか)がよくわかりません。各社のインデックス、インデックスファンド、ETFのデータシートを見ても、記載してあるところはごく少数という印象です。

個人的にはインデックス投資の「マイナスサムゲーム」をできる限り回避するために配当成分が重要と考えています。そこで、自分で求めるにはどうしたらよいかを考えてみました。


冒頭のプロットは「低シグマ投資」における「MSCI JAPAN」の「③ローリング・リターン」を「Price(配当なし)」でも算出して「Gross(課税前配当あり)」から減算したものです(終端処理の都合等で期間は変えてあります)。

高配当は「High Dividend Yield」の名に恥じない高配当っぷりです。場合によっては時価加重や最小分散に対して年率1%超のオーバーとなるようです。また近年は全体的に配当が右上がりであることがわかります。

なお、このプロットは12ヶ月タップ相乗平均の年率換算後の差分ですので瞬間最大風速的なものも含まれると思います。ではもう少しやり方を変えてみたいと思います。

【②配当の成分分離(微分形)】

ひと月あたりの変化率(微分値)で差分を取ったものになります(移動計算はしていません)。そうすると「Gross-Price」はひと月に1%を超える時もあればほぼゼロの時もあります。ピークが立っているのは3月と9月が多いようです。

【③配当の成分分離(微分形の積分)】

②のひと月あたりの配当を12ヶ月でローリング・インテグレーションを取ったものです。①と絶対値が異なるのは前述したように①は配当以外の変動成分も一緒に年率換算されているためで、より正確なのは③と思います。

【まとめ】
ハイディビデンドインデックスは確かに他のインデックスより高配当であることが確認できました。同じ時価加重でも指数の作り方(選別)だけで継続的に年率1%も違いが出てくると、コストの0.1%とか市場平均云々に拘っている場合ではないことを痛感させられます(その分ライセンス料や運用管理費用をボラれたら意味がないんですけど)

またミニマムボラティリティインデックスも配当(期待リターン)を犠牲にせずに「低ノイズ化」できていることを確認できます(配当だけでなくシグマの低減も期待リターンと同等の効果を期待できます)。こちらは時価加重という制約を外せば論理的な対策を打つことが可能になる例と考えています。

配当(期待リターン)が高くてシグマ(ロス)も小さいなら運用成果が良くなるのは自明のように思います。フリーライダーにならないためには市場の意向を回避すればよい。インデックスの効率も上がって一石二鳥に思います。

このように配当や低シグマ化によりインデックスの相乗平均を高く保つことが「変動によるマイナスサム」を回避するための対策の一つではないかと考えています。インデックス投資は市場平均に投資することが目的ではないですから

以上「インデックス投資の成分分解」で分離解析した統計インデックスの配当特性について考察しました。変動特性は「低シグマ投資」で考察しています。これらの両面からインデックス投資の進化を望みます。

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