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インデックス・ドライバー

ノーディビデンド・ノーインデックス

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ノーディビデンド・ノーインデックス

出典 matome.naver.jp/odai/2145474544364543401

「もう楽しみでワクワクしてんの、ぼく。」


「配当(dividend)」は未来の「マイナスサムゲーム」に対抗する手段の一つと考えています。

そんな無二の武器を放置して、なぜ市場全体の時価比率を無慈悲にトレースする必要があるのか、これがインデックス投資で私が理解できなかった概念です。

インデックス投資の目的は「効率的な資産形成」であって「市場平均に負けないこと」ではないと思います。フリーライドしているだけならラクでいいのですが、たとえ市場平均をトレースできたとしても、その市場平均の将来性が定量的に担保されたものではありません。だから考えてインデックスの特性を改善しようとする。市場平均と心中するつもりが無いなら、目的と手段を混同することの無いようにしたい。

以下は統計インデックスであるロジックETF「四皇」の変動特性です。

【ロジックETF「四皇」の変動特性(2015/12/21-2016/09/02)】

同じ時価加重でもデフォルト(1475)と高配当(1478)で特性が異なることがわかります。配当分配や市場乖離はあれど、コスト等を鑑みて現状ベターな高配当インデックスと考えられる、

「iシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETF(1478)」

この対抗馬となるかも知れないスタムの増配インデックス。

同じ「配当貴族指数」といへども日米で内容が異なるようです。

【日本株】S&P/JPX配当貴族指数(配当込み)
『TOPIX構成銘柄のうち、10年以上にわたり毎年増配しているか、または安定した配当を維持している銘柄を対象とし、配当利回りにより加重され算出される』

【米国株】S&P500配当貴族指数(税引後配当込み、円換算ベース)
『S&P500指数構成銘柄のうち、25年以上連続して増配している銘柄を対象とし、均等加重時価総額に基づいて算出される』

あくまで「増配」なんで必ずしも「高配当」ではないこと(株価によっては増配でも配当利回りは必ずしも増大しない)、またそれゆえ「順張り」的になりやすいことは、このインデックスを判断する上で考慮すべき事項かと考えています(今回のスタムもなぜシンプルな「高配当」ではなく「増配」を判断したのかは知りたいところです)。

※以前から「レジェンド」という名の増配インデックスファンドはありましたが継続コスト的に論外。また上記の「均等加重時価総額」という言葉の理解に小一時間悩みましたが既出の「レジェンド」によれば等ウェイトらしいので心配は無さそうです。

何より今回はETF(上場投資信託)ではなく投資信託なので市場乖離という余計な誤差要因がありません。以下はロジックETF「四皇」の取引価格と基準価額との乖離率の推移です。

【市場価格乖離(2015/12/21-2016/09/02)】

このノイズが無くなるだけでも精神的、あるいは実用上の品質という面で望ましいことと考えられます(指数と基準価額との乖離は依然残りますが)。またETFのような配当分配ルールもないため、配当による複利を最大限に生かすことが可能と考えられます(連動指数も配当込みなので分配はほぼ実施されないことが見込まれる)。

ところでMorningstar Japanのサイトでファンド基準価額と指数との比較機能が追加されていましたので、既存の米国株増配インデックスファンド(レジェンド)を参考に増配インデックスの実力を確認しておきたいと思います。

・「三菱UFJ 米国配当成長株F〈H無〉(ザ・レジェンド)」
・S&P500(円ベース)
・S&P500(配当込、円ベース)
※配当ありなしが選べたので両方表示しています
※S&Pの「配当込」が税引前か税引後か不明

【期間:1年】

【期間:3年】

【考察】
全体がノっている時はノーマルのS&P500が頭一つ抜ける時期もある。全体がダルい時は「レジェンド」が踏み止まっている(上の「四皇」とコンシステント)。注目すべきは、特定期間の単なるパフォーマンスの良し悪しではなく、増配インデックスのマックスミニマム(上下振幅)の小ささです。変動(標準偏差)がコストと同じ継続的なロスにつながるインデックス投資では、この特性は長期のタイムスケールで効いてくると考えています。

ただしこの情報だけでは増配銘柄選別の寄与なのか均等配分の寄与なのかは判断できません。個人的には、配当(増配)が効いているというよりは、増配銘柄の選別and/or均等配分によって自動的にシグマが抑制されることが効いているのではないかと勝手に想像しています。

また余談ですけど指数の配当有無の差を見ると配当が指数に与える影響の大きさも明らかです。あと高コスト(税抜1.635%)な「レジェンド」の基準価額で見ていることもポイントです。コストが低減すればそれだけ結果が改善するのは自明です。

【まとめ】
相加平均の向上など指数の統計量を改善させることがシュリンクする未来への対抗手段となるのは確定的に明らか。やっとそのような「マイナスサムゲーム対策」を意識した、常識的な管理費用体系のインデックスファンドが現れてきたということだと思います(指数の特性が優れていてもコストでキャンセルされたら意味がない)。

定性的で的外れな新型指数・ファンドが乱立していたインデックス投資業界において、ようやく相加平均やシグマといった指数の統計特性に対して定量的根拠に基づいた的確な対処を施すインデックスファンドが出始めていることに楽しみでワクワクしています。

【余談ヨルダン】
もちろん標題の「ノーディビデンド・ノーインデックス」という言葉には、単に高配当・増配である他に「インデックスファンドは配当込み指数に連動することが必須」という意味も含まれています。

それにしても「配当貴族」とか「スマートベータ」とか付ける名前がダサいのは何とかならないものですかね。

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