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為替換算における相乗平均リターンの消失についてII

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為替換算における相乗平均リターンの消失についてII

相関によって為替換算後の合成シグマが低下するようなケースにおける消失リターンの振る舞いを確認したいと思います。

相加平均をプラスマイナスに等幅で振り、資産と為替の位相を半周期ずらして乗算するというモデルを考えます。

【ケース1:20%×10%(逆位相)】


【ケース2:20%×20%(逆位相)】

【統計量テーブル(20%×10%)】
資産 為替
相加平均(μ) 0.0% 0.0% -2.0%
相乗平均(g) -2.0% -0.5% -2.5%
標準偏差(σ) 20.0% 10.0% 10.0%
g-μ -2.0% -0.5% -0.5%
-(σ^2)/2 -2.0% -0.5% -0.5%
相関係数(r) -1.00









【統計量テーブル(20%×20%)】
資産 為替
相加平均(μ) 0.0% 0.0% -4.0%
相乗平均(g) -2.0% -2.0% -4.0%
標準偏差(σ) 20.0% 20.0% 0.0%
g-μ -2.0% -2.0% 0.0%
-(σ^2)/2 -2.0% -2.0% 0.0%
相関係数(r) -1.00









【考察】
どちらのケースも相関係数が-1であり、単体の資産のシグマが為替換算後に低減しています。特に等シグマ半位相の場合は合成リスクがゼロになることがわかります。

それに伴い消失リターン「-(σ^2)/2」も低減し、その値は「g-μ(相乗平均ー相加平均)」と一致することがわかります。

ただ、今回の例ではそれは単に相加平均が低下したと捉えることもできます。つまり、為替換算で低減した消失リターンが相加平均に変換されたと考えるとわかりやすい気がします。

【まとめ】
相関係数によって為替換算でシグマが低減する場合も、「相乗平均ー相加平均」という意味での「消失リターン」は改善するということになりますが、為替換算後の相加平均も低下しているため、投資効率が上がっているわけではありません。

投資成果としては結局は掛け算される為替の「相乗平均」次第、ということになると考えられます(前回「I」で確認したように二国間の為替はどちらから見ても相乗平均が相加平均から低下することがわかっています)。

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