【リラッコブ】
指数(インデックス)は時価加重比率が支配的なので平準化ができていない(偏っている)、ということは昔からの悩みの種です。普段の仕事などでも集中すると困るから平準化すると思うのに、インデックス投資はそうなっていません。
その「非平準化」をなんとか良い意味で裏付けたいと思い考察を続けてきたのですが、未だ時価加重の定量的合理を示せていません(均等配分からのスタートを除いて)。私では無理そうなので、今回は定量から離れて時価加重を考えてみたいと思います。
このGWで私の2017-2018雪山シーズンは終戦となり物寂しいインデックスドライバーですが、私の行くスキー場の割合をアセットアロケ的に描いてみました。
【No Reason to Weight】
改めて集計すると半分程度は白馬八方尾根に行っているかもしれません。先日イーマクシススリムで設定された「全世界株(除く日本)」の米国株の比率に近いですよね。全世界株(除く日本)のウェイト上位4カ国も並べてプロットしています(スリムの方はまだ月報がないので以前からあったイーマクシス全世界株の2018/3/E月報より)。
【加重配分テーブル】
ユキヤマドライバー |
|
MSCI ACWI ex J |
白馬八方尾根 |
50% |
|
米国 |
54.2% |
白馬五竜&Hakuba47 |
15% |
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英国 |
5.8% |
野沢温泉 |
10% |
|
フランス |
3.6% |
白馬岩岳 |
5% |
|
ドイツ |
3.3% |
その他 |
20% |
|
その他 |
33.1% |
【考察】
私がなぜ八方尾根が多いか考えてみると、
◆①北アルプスの景色
なんど見ても(均等配分を)美しいと感じます。みなさんは美しいと感じませんか?
◆②標高差1000mを超えるゆるみない斜面
上図はGPSアプリによるトレースです。位置エネルギーが運動エネルギーに変換されることを実感する最高の贅沢だと思います。
◆③豊富なコブ
全体的にコブができやすいのとコブ斜面に沿ってリフトが架かっているのでコブの練習が効率的です(ただ最近気づいてきたのですが、基礎スキーヤーが多いからかバンプは縦のラインコブは少なくバンクコブが多いです)。
★結論:丸一日居ても飽きない懐の深さとクタクタになる充実感
これらが私を駆り立てるのだと思っています。八方にはパークはありませんが(バンクはあるけど)、それならおとなりのHKB47に行けばいいだけの話です。また白馬は道路に難所がなくアクセスが比較的ラクというのもあるかもしれません(道路に積雪があるとそれなりに大変ですが、除雪も素早くしていただけるので助かります)。あと白馬八方温泉のヌルヌルのアルカリ泉と倉下の湯の褐色の塩の温泉も好きです(野沢のような硫黄の温泉も好きです)。
弱点として挙げられる施設や駐車場等の不便さは「滑る」ことが第一目的なら副次的な要因になり得ます。しかし風に対する弱さ(リフト運休が多い)だけはいかんともしがたいです。スキー場にとっても営業的に悩みどころと思います(いちおう私は日本駐車場開発(2353)の株主でもあります)。
スキーを始めてから信州を中心にいろいろ行きましたが、小規模なところは未踏の地もあります。それも時価加重と似ています。
【まとめ】
例えば我々が普段恩恵にあずかっているPCやスマホ、あるいはインターネットといったインフラ等々、現代文明のさまざまなものが定量を元に構築されています。インデックス投資、特に指数の構成にも同じように数学や統計を使えばいいのにと思うのです。
インデックス投資では「時価加重比率」がデフォルトで推奨されると思いますが、それについて私がずっと前から感じることは、
「なぜそれがいいのか定量的に説明してもらえませんか?」
ということです。私の勉強不足かもしれませんが、未だ腑に落ちる理由に出会ったことはありません。
でも私もスキー場の偏りは上に示したように定量的ではなく「直感的な好み」や「滑りごたえ」が主な理由になっています。結局、自分が楽しいと思えばそれが支配的になるのは必然。感覚(感性)の問題と考えています。
時価加重平均もそれと一緒。例えば全世界株やグロ株の配分が偏っていても、米国が好き勝手やって富を増やしていくならそれにフリーライドするために市場配分の通り米国株に多くを割り当てることは何も間違っていない。市場とその「市場平均」が王様なら平準化や定量の概念なんかいらないということです。
それでも、あらためてインデックス投資に考えてもらいたいこと。
「時価比率に定量的な意味はあるの?」
「ウェイト管理(リスク管理)しなくていいの?平準化しなくていいの?」
「なんで定量を使ってインデックス投資をもっと良くしようとしないの?」
自身についてより深く考えより深く理解することによって見えてくるものもあると思います。
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