【組み合わせ①】
今日は7月7日。冒頭の画像は「七夕の笹飾り」をイメージしています。
「3地域均等型」で実施したバラツキ見積もりを「8資産均等型」まで拡張してみます。
8資産がそれぞれ将来的に2倍or1/2倍になったと仮定します。未来が予測不可能という立場に立った場合、統計特性を等しいと定義するのはリーズナブルです。また各事象は独立とします。その組み合わせは2^8=256(ニゴロ)通りになります。
このとき取りうるすべての組み合わせを棒グラフ(短冊)で表したのが冒頭の図です。2倍を「1」、1/2倍を「-1」として積み上げプロットしています。スクリプトでfor文を回していますがおそらく以下のように並び替えた方がわかりやすいかと。
【組み合わせ②】
8資産がこのように振る舞う時、n資産均等型がどのようにバラツキを低減させるか定量化します。それぞれの組み合わせでの指数値を以下で示します。
【n資産均等型の振る舞い(256通り)】
このヒストグラムと統計量のまとめは以下になります。
【ヒストグラム】
【統計量】
【考察】
256通りのパターンの平均値やMax、Minはどれも同じですが標準偏差シグマはnが大きくなるほど低下する。ヒストグラムの分布が平均値にシュリンクすることからもわかります。
しかし元本割れ確率はnに対して単調減少になりませんでした。8資産均等型より6資産均等型や3資産均等型の方が小さい。どうもこれは元本割れの定義に「1」を含めるか否かに依存するようです。上記計算は「1」は元本割れに含めていません。含めると6/3資産均等型の元本割れ確率は悪化しました(それぞれ34%と50%になる)。これについては変化率のパターン(分解能)を増やせば単調減少する気がします。
【まとめ】
予想しないというスタンスに立つ人間にとっては、未来の不確定性(当たり外れ)を縮小させるために均等配分のn増しは有効のようです。
なにより、均等配分(イコールウェイト)は対称的で美しいと感じます。優雅で趣さえ醸し出しています。定量に裏打ちされたインデックス投資の形式美、それが均等配分です。
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