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分散の効率

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分散の効率

相関係数の効果によって分散すると加重平均以上にリスクが減りますが、その効率について考えます。

リスクの値と配分の仕方、および相関によって合成リスクの低下度合いがどう変化するか見てみます。

簡単のために2資産です。

シグマ・・・σ1、σ2
ウェイト・・・W1、W2(=1-W1)
相関係数・・・r12
(リターン・・・μ1、μ2)

合成リスクの定義は「相関係数とσ」から、

f(r12)=(W1^2*σ1^2+W2^2*σ2^2+2*r12*W1*W2*σ1*σ2)^(1/2)

W2=1-W1と置換後、合成リスクの極小値は

d[f(r12)]/dW1=0

これを解くと

W1=(σ2^2-r12*σ1*σ2)/(σ1^2+σ2^2-2*r12*σ1*σ2)

よってσ1、σ2、r12の関数で表せることがわかりました。

σ1=10%、σ2=5%のとして図示すると以下のようになります。


(※例えばr12=-1の曲線が0%に届いていないのはW1=5%ピッチで計算しているためです)

各相関係数の曲線と"合成リスク最小"の曲線が交わる点が絶対値的に最も低リスクとなります。

一方、r12=1のときに対する0 -1≦r12<1のときの比をリスク低減率と定義すると、リスク低減率の極小値は

d[f(r12)/f(1)]/dW1=0
これを解くと

W1=σ2/(σ1+σ2)

つまりr12に依存せず、σ1、σ2のみの関数で表せることがわかりました。自明でしょうか?

σ1=10%、σ2=5%のとして図示すると以下のようになります。


(※例えばr12=-1の曲線が-100%に届いていないのはW1=5%ピッチで計算しているためです)

各相関係数の曲線と"リスク低減率最小"の曲線が交わる点が比率的に最も高効率となります。

【考察】
リスクの絶対値的には相関係数r12と2資産のリスクによって決まる合成リスク最小のウェイトを選択するのがよい。一方で相関係数r12によらず2資産のリスクのみで決まるリスク低減率最小のウェイトはおトク感(?)がある。

合成リスク最小では相関が高い場合リターンを上げにくい(横軸はリターンに置き換えられる。一般にリターンとリスクには正の相関があると仮定)。また、相関の高い資産が多い中で分散の効果を最大限得たいときや、相関がわからなかったりコロコロ変動する場合もあるならリスク低減率最小が無難だと考えられる。

ちなみにσ1=σ2で両者は一致します(W1=W2=50%)。

リスク低減率最小はRisk Weighted Indexの概念に近いような気がします。Risk Weighted Indexがどういう思想で重み付けされているか知りませんが、こういう感じで組成されているのでしょうか。

またリスク低減率最小の場合は一般形が推定できて、資産数や銘柄数をnとすると、おそらく(証明はしていません)、

Wk=((σ1+σ2+・・・+σn)-σk)/((n-1)*(σ1+σ2+・・・+σn)) ※(追記)この式は誤りです

これを用いてアセットアロケを考えるのもよいかもしれません。

試しにやってみます。myINDEXさんの2013年1月末のデータを使わせていただきます。




あれ、ほとんど等配分になってしまいました。日本債の低リスクが思ったより反映されずほとんどn=8で決まってしまうようです。

これはこれでeMAXIS均等型が合理的であるような気がします。

あ、これを三菱UFJのポートフォリオ対決に使おうか、と思ったら最低10%以上1%単位のようなのであまり変化させられない。。。

(関連記事)
ポートフォリオ対決@三菱UFJ
相関係数のバラツキは投資期間に依存する

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