今週SBI証券でSBI債が売り出されていました。人気があり抽選になることで有名です。
第29回の利率が1.55%(税引前)で期間1年。
一方、DLIBJ公社債オープン(短期コース)がシャープの転換社債でずっこけたのは記憶に新しいです。あのとき3%くらい落ちた後は順調に切り返し、この半年間の騰落率は0.93%です(2012/12/28-2013/6/28)。つまり1年で1.86%、SBI債と同じか高いくらいです。
以前分散投資再考でサドンデス云々書きましたが、それが起こってしまった感じです。
もちろんSBI債もゼロになる可能性はありますが、数ある社債の中で実際にハズレを引く確率は低いように感じます。買う人もまさか自分がハズレを引くことはないと思って買うのが現実ではないでしょうか。逆にDLIBJ短期債を持っていた人は複数に分散されていたからハズレを引く確率が高かったんだと感じると思います。分散しているからゼロにはならないけど、ゼロになる可能性のあるSBI債より損した気がするのではないでしょうか。今のところSBI債がそういうことになっていないからだと思います。
量子力学のように、観測されるまでは状態が確率的にしか解釈できないのと同じような気がしなくもないです。私もシャープの件がなければ書かなかったように、起こってからでないと注目されないのと似ています。
今回思うのは、分散投資は1か0で考えた場合に0が含まれる可能性が高まることを認識しておく必要があるということです(期待値は変わらない)。
例えば10個のうち1個がハズレとして、1個選ぶ場合と5個選ぶ場合のハズレが含まれる確率は、
1個:9C0/10C1=1/10
5個:9C4/10C5=5/10
期待値は(アタリ+ハズレ)、
1個:1×(1-1/10)+0×(1/10)=0.9
5個:1×(1-5/10)+0.8×(5/10)=0.9
どちらかを選べと言われたらどちらを選びますか?
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