ニッセイインデックスのファンド名、JREITから<購入・換金手数料なし>を正式名に入れています。普段換金手数料はおろか購入手数料さえゼロのものばかり選んでいるのでこれ何だっけ?ということになりました。個人的に気になっているのはニッセイAMさんがこの換金手数料に信託財産留保額を含めているのかどうかです。
ということで信託財産留保額の扱いを調べてみます。各社の交付&請求目論見書を見てみます。
◆ニッセイ(JREIT)
【交付】
購入時 購入時手数料:ありません。
換金時 換金時手数料:ありません。
換金時 信託財産留保額:ありません。
【請求】
(1)【申込手数料】
ありません。
(2)【換金(解約)手数料】
ありません。
(4)【その他の手数料等】
⑤ 信託財産留保額
ありません。
◆STAM(JREIT)
【交付】
購入時手数料:2.1%(税抜2.0%)を上限
信託財産留保額:0.05%
【請求】
(1)【申込手数料】
申込手数料(受益権 1 口当たり)は、取得申込受付日の基準価額に、2.1%(税抜 2.0%)の率を上限として、指定販売会社が別に定める手数料率を乗じて得た額とします。
(2)【換金(解約)手数料】
ありません。
(4)【その他の手数料等】
(イ)ご解約時には、解約請求受付日の基準価額に 0.05%の率を乗じて得た額を信託財産留保金※として当該基準価額から控除します。
※「信託財産留保金」(以下「信託財産留保額」ということがあります。)とは、償還時まで投資を続ける投資者との公平性の確保やファンド残高の安定的な推移を図るため、信託期間満了前の解約に対し解約者から頂く一定の金額をいい、投資信託財産に繰り入れられます。
◆eMAXIS(JREIT)
【交付】
購入時 購入時手数料:ありません。
換金時 信託財産留保額:0.3%
【請求】
(1)【申込手数料】
申込手数料はかかりません。
(2)【換金(解約)手数料】
解約手数料はかかりません。
ただし、解約時に信託財産留保額(当該基準価額の0.3%)が差し引かれます。
うーん、やはり信託財産留保額は換金手数料としては扱われていない感じです。私の理解では上のスタムにあるように「信託財産留保額は手数料とは違うんです。自分のためにあるんです」。
ただニッセイJREITの交付目論見書には別のところに「購入時および換金時の手数料は無料です。購入時の購入時手数料および換金時の換金時手数料、信託財産留保額はありません。」と書かれており、どうも換金手数料に信託財産留保額を含めてアピールしている気配がするのです。ファンド名にわざわざ付けるということはニッセイAMさんは信託財産留保額を重要視していないのかしら。いやニッセイTOPIXでは0.3%に設定しています。
世の中の多くの人は信託財産留保額を手数料とみなしていると思うので、売れ行きが落ちる原因になるのではないかと推測しています。一方ユーザーの負担を公平にすることも重要ですし、信託財産留保額の設定は運用会社にとっても難しい判断なのではないでしょうか。
ということを考えながらニッセイグロ株等がHPに加わるのを待っていました。すると「投資信託を換金するときに換金手数料とは別に一定の金額が徴収される場合がありますが、この金額を「信託財産留保額」といいます。信託財産留保額は解約時手数料と違い、販売会社が受け取るのではなく投資信託の財産に組み入れられます。」との記載があります。どうやら「信託財産留保額≠換金手数料」という認識のようです。しかし今どき換金手数料なしをここまでアピールする必要があるのでしょうか。
この名前でシリーズ展開するなら今後もしファンド追加があっても信託財産留保額なしでしょうか。<購入・換金手数料なし>の名前で信託財産留保額ありのファンドを設定してくれると謎が解けるのですが。
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