前に「
非CWI」でご紹介した日興アセットの「非・時価加重インデックス」のうちのひとつです。
考え方としてはシャープレシオ最大ポートフォリオのことらしいです。正式名称は「FTSE EDHEC リスク効率性インデックス」で、FTSEでは最大シャープレシオのことを他に最大分散度と言っています。
ちなみにシャープレシオ最大の定式化は「
有効フロンティアについてVI」で行っていますのでご興味のある方はご覧ください(ただしリスクフリーレートは考慮していません)。
上記資料では、最小シグマ等のリスク重視の非・時価加重インデックスについて「リターンに関する構成要素は含まれておらず、「倍率の悪影響を回避する」あるいは 「ボラティリティリスクを最小化する」などリスク面の改善が行なわれているに過ぎない」と指摘しています(この倍率とは時価加重のことでしょうか)。それに対してシャープレシオ最大は「限られた株式リスクの中でのキャピタルゲイン獲得の最大化が期待できる」とあります。
確かにその通りなのですが、「過去データでリターンの大きいものを選んだらあとはハシゴを外されるだけじゃん」と思うので、リターンを使わずにシグマだけでいいんじゃね?と考えていました。
しかしこのEDHECの違うところは「期待リターンは下方偏差から算出し、推定リスクは過去株価推移から共分散行列を作成」とあるように、単純なリターン(相乗平均)ではなく「マイナスリターンの標準偏差(下方偏差)」を期待リターンに用いるようです。
つまりリターンリバーサルを利用する。なるほどと思いました。投げ売った人たちは何喰わぬ顔で戻ってきますからね。
「期待リターン=相乗平均」→「期待リターン=マイナスリターンの標準偏差(下方偏差)」
この場合に期待リターンがどう変わるか非常に興味があるので別途確認したいと思います。
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