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相関為替ヘッジ

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相関為替ヘッジ

為替換算はたとえ相関ゼロでもシグマを増やすものです。したがって基本的に外国資産の方が不利なはずです。

しかし先日見たように日本と米国においてはその限りではありません。為替との関係を見極めれば分散投資と同じようにリスクを下げることができるようです。つまり円と逆相関にある外国資産があれば米国にとっての日本株のように自動的に為替ヘッジになります。

日本にとってのそういう(ぶっちゃけカモな)国があるか調べてみます。


縦軸の通貨の国から見たときに横軸の国の株式リスクがどうなるか、という表です。2003/3から2013/3までを月単位で計算して年換算しています。欧州は代表してドイツ、新興国はブラジルとしています(ボベスパ指数でないのは諸般の事情)。

指数名の直下にある数字が現地通貨での株式リスクです。3段あるうちの上が為替リスク、中が為替と株式との相関、下が為替換算後の株式リスクです。水色が現地より低リスクな組です。

この結果からおもしろい事実が浮かび上がってきます。少なくとも米ドル、ユーロ、レアルの国では、自国通貨高で外国資産が目減りしても、少なくとも日本株は上がってくれるので、損失やリスクが小さくなります(リターンも低下する傾向はありますが)。

個人的にはこれを相関為替ヘッジと呼ぶとしっくり来ます。

そして円の国にとってそういう相手はこの中にはいません。他に情報をお持ちの方は教えてくださいm(__)m

この連動性、日本株指数に輸出企業が多いこともあると思いますが、売買主体が外国人だと自国通貨高で買いが入りやすいと考えることもできるでしょうか。

しかし本質はスペックや周りが気になる日本人の性質にあるような気がします。諸外国にとって日本は都合のいい存在ではないかと。円は逃避先として使われますが、円が安全資産なのではなくて、うまく利用されているだけでしょう。

ついでにどれくらい連動するとどれくらいの相関係数になるか視覚的に確認するため、一部を具体的に示します。

【日本から見たDAX:相関0.42】

【欧州から見たTOPIX:相関-0.55】

逆に、ある株式指数がどの通貨からどれくらい影響を受けているかは、相関係数の符号を反転させるとわかります。例えばTOPIXは米ドルに対して-0.48→0.48、ユーロに対して-0.55→0.55、など。我が道を行きそうな米国は意外とユーロやレアルに影響されるようです。

改めて日本という国で為替に対してどう振る舞えばいいのか考えさせられます。

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