例えば日経平均株価の1日当たりの変動率は1σで約1.5%です。
1σは累積で68%が含まれ、これが50%になるのは2/3σなので1.5%×2/3=1.0%。
1ヶ月を約20日として20日×12ヶ月=240日。
1.0%×240日=240%。
年間240%も動き回って平均的には年率数%しか変化しません。
すごい「無駄な努力」だと思いませんか?
この変動により年率約2%のリターンが侵食されています(配当と同じくらい)。インデックスはノイズに晒され続けるので、最終的に数%しか変わらないなら相乗平均に影響を与えないようにシグマが小さくなってほしい。(ただしこのシグマがあるからこそ積立の取得価格が僅かに低下するなどマイナス面ばかりではありません。)
以下は「ニッセイ日経225」の2014年の1日当たりの変化率とその絶対値の累積です。
【日経平均株価の変動率(2014年)】
上で見積もった累積240%にだいたい近い値になっています。我々はこれだけ振り回されていることになります。
一方センスのある人はこの240%の変動で「儲ける」ことができ、更にレバレッジまで掛けて「稼ぐ」のだと思います。だからシグマ(システマティックリスク)という存在は無くならないし、東証の売買代金でレバレッジETFが上位に来て、更になおレバレッジETFが上場されるのでしょう。
【参考】
(レバレッジでない普通の)インデックス投資はシグマに流されるだけで何もできないことが歯がゆい。(時価で)市場に乗っかる、それがインデックス投資でもあるのですが、一方でそれが「思考停止」と呼ばれるゆえんでもある。変動を論理的に捉え、シグマの影響を極力抑えるインデックスを試行錯誤すべきではないか。
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