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インデックス・ドライバー

リスクとコストの等価性について

考察のきっかけはニッセイAMによる日本株および日本債インデックスファンドの設定です。


◆ニッセイJPX
対象指数:JPX日経インデックス400(配当込み)
信託報酬:0.31%(税抜)
信託財産留保額:なし
設定:2015/01/29(無期限)

◆ニッセイ日本債
対象指数:ノムラ・ボンド・パフォーマンス・インデックス(総合)
信託報酬:0.31%(税抜)
信託財産留保額:なし
設定:2015/01/29(無期限)

日本株のインデックスファンドは指数にいくつか選択肢があります。これまで日本株はニッセイ225(0.25%)が低コストだったので、「指数に難ありでもニッセイ225でいいか」と思っていたのですが、今回のニッセイJPXでその差が縮まり、少しまじめに考えてみたいと思います。

例えばアルバート・アインシュタインの特殊相対性理論における「質量とエネルギーの等価性」(いわゆる「E^2=m^2c^4+p^2c^2」)や、一般相対性理論の前提である慣性質量と重力質量の「等価原理」など、一見異なる概念が結びつく事象がこの宇宙には存在します。そのような事例をインデックス投資におけるリスク(シグマ)とコストに当てはめて考えてみます。

個人的にJPX日経400インデックスに期待しているのは、ウェイトに1.5%クリップ(キャップ)という制約を設けることでシグマを制限し、相乗平均リターンのロスを軽減できないかということです。このロスはコストと同等に扱うことができると考えています。そこで日本株指数のシグマを確認します。ソースは少々複雑ながら以下の通りです。

【指数】(2010~2014年)
日経平均株価:eMAXIS日経225基準価額
TOPIX:eMAXISTOPIX基準価額
野村日本株高配当70:1577ETF基準価額(2013/03/05~、分配非課税再投資)

JPX400のファクトシートから年ごとの「日次標準偏差」が得られるので、他も同様に求めて年率換算(×√240)してみます。テーブルのカッコ内は消失リターン「-(σ^2)/2」です。

【シグマテーブル(年率)】
2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 平均
JPX400 17.0%(-1.5%) 21.1%(-2.2%) 14.6%(-1.1%) 23.2%(-2.7%) 18.4%(-1.7%) 18.9%(-1.8%)
日経225 20.4%(-2.1%) 22.9%(-2.6%) 15.7%(-1.2%) 26.3%(-3.5%) 19.9%(-2.0%) 21.0%(-2.3%)
TOPIX 17.1%(-1.5%) 22.1%(-2.4%) 15.3%(-1.2%) 23.4%(-2.8%) 18.4%(-1.7%) 19.3%(-1.9%)
高配当70 --- --- --- 22.3%(-2.5%) 17.2%(-1.5%) 19.8%(-2.0%)







【シグマプロット(年率)】

【消失リターンプロット(年率)】

【消失リターンの差分プロット(年率)@日経平均基準】

【考察】
指数ごとにシグマでひとこえ2%、消失リターンにして約0.4%のバラツキがあるようです。つまり、シグマで失われるリターンの差が信託報酬の差を上回っていることが分かります。

JPX400で律速する数年分のデータだけですが、こうやって見ると年ごとにシグマの絶対値は異なれど指数間の相対的な関係は同じと考えてよさそうです。日経平均が最もボラっていてJPX400とTOPIXが同程度、高配当70が相対的に低シグマとなっています。

依然としてニッセイJPXとニッセイ225では0.06%(+税)のコスト差があります。しかし、もともとコストだけでファンドを見ているわけではないことと、日々のシグマによって約2%ものリターンを喰われているので無視できるという感覚です。それならシグマによる消失リターンの差である約0.4%がコスト差をキャンセル可能なJPX400が効率的で望ましいと考えます。

なおここでは指数の絶対的な期待リターンとその実績は考慮していませんのでご了承ください。コストと同様に継続性のある「負」の複利成分であること、そしてリターンより確度が高いという理由で、リスクによる相乗平均の損失をコストと同列に考えているものです。ゆえに本件の肝は「相対的なシグマに有意差がある時、それをコストとみなせる」ということになります。ただし指数ごとの配当の多寡は気になるところです。

JPX400と日経225のシグマの差が1.5%クリップのためなのか、単に銘柄数や銘柄選択のためなのか、そして今後もこの傾向が続くかはわかりませんが。まあでもソフ●バン●少ないし。メディアで「●●だけで日経平均をxx円押し下げた」という「指数として残念な」文言を見ると、日経平均はランダムノイズを充分に落としきれていないのではないかとも思えます。

【あとは余談】
最近各所で高配当インデックスがよく取り上げられているのも、高配当であることに加えシグマによるロスの低減が結果に寄与しているのだろうと考えています。

ただ指数の作り方として配当やROEのような特定の指標で選別してしまうと特定の状況でハマる可能性があるのは懸念しています。上を選ぶのではなく下を切るような感覚の方が良いのでは?あるいは完全にランダムでも私は構いませんが。ぶっちゃけた話どれも微妙なんで結局は困った時の等配分ですかね。

最後に、ニッセイ日本債について。これまで日本債インデックスファンドは期待リターンに対して信託報酬の占める割合が小さくありませんでした。また個人的にアセットだけでなくファンドも分散したいと考えており、このニッセイ日本債はよい候補だと思います。

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