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インデックス・ドライバー

均等型バランスの次は均等型インデックスですね

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1. EWIファンド

いつも楽しく拝見しています。

ファンド規模はコストの大きな決定要因ですが、
「時価加重より等ウェイトの方が良い」
と喧伝するのは運用業界にとって
問題があるかと思います。
以前のエントリーにて等ウェイトによる小型株、
中型株への影響についてと、それらの除外による
影響の低減に触れられていたかと思います。

しかし、これらの対策によっても、
今の時価加重のようにファンド規模を拡大する事はできません。
間引かれた小型中型株分が対象外になった分の市場規模を失い
残した大型株で見た場合も比較的時価の小さな企業から影響がでて
限界が見えてしまうのではないでしょうか。

これを避けるためには規模を抑えるより他はなく、規模を拡大するつもりがないビジネスなら
喧伝する必要もない事にならないでしょうか。

バンガードなど勢力を増している運用会社は資産量を背景とした
低コスト戦略こそが強みだと思います。
等ウェイトの推奨は現在の勝ち組である彼らの優位性、ビジネスフレームを否定する結果にもなりかねず、
都合が悪いのではないでしょうか。

2. >通りすがりさん

まずは売買が成り立たないといけないのでEWIの実現には困難な面もあると理解しています(一部で均等配分を実現しているファンドはありますが)。それをどうやって実現するかも運用会社の腕の見せ所(差別化)でありインデックス投資の進化ではないでしょうか。しかし現実はビジネスや規模によるコスト優先で、分散の偏りの是正やリスク管理を放棄する、という考え方が主流なのかなあと思います。

少なくとも私は相対的にコストが高くついても一貫性のあるロジカルな資産形成がしたいだけですし、マイノリティでも構いません。わざわざ喧伝する必要も無いと思います。わかっている人が使いこなせばいいだけの話と考えています。

ただいまコメントを受けつけておりません。

均等型バランスの次は均等型インデックスですね

【累積流出入純資産(拡大)】

そういえばイーマクシススリムの均等配分バランス「eMAXIS8s」って設定されたんだっけ?と思ってeMAXISのサイトを見たら「eMAXIS8s」の純資産額が「2列目のマジシャン」ことシグマ固定バランス「eMAXISMF」を超えていることに気づきました。設定からたかだか1、2週間で追い越してしまっています。


立ち上がりの波形を確認するため、各バランスファンドの純資産の推移を設定開始を原点としてプロットしてみます。ここでの試みとして、価格変動を除いた純粋な流出入のみを抽出したいと思います(純資産額が異なると日々の変動による純資産の変分が影響するため)。やり方としては、単位時間当たり(毎日)の純資産の変化分を単位時間当たりの基準価額の変化分で割り戻して時系列方向に積分してみます(単純な純資産総額とは異なります)。

漸化式的に考えれば(我流なので正確ではないかもしれません)、

純資産(n)=純資産(n-1)×基準価額(n)/基準価額(n-1)+流出入(n)

流出入(n)=純資産(n)-純資産(n-1)×基準価額(n)/基準価額(n-1)

価格変動を除いた流出入を含む累計の純資産(n)=Σ流出入(n)

これをリファレンスである「eMAXIS バランス(8資産均等型)」と、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」「eMAXIS 最適化バランス(マイ ミッドフィルダー)」「世界経済インデックスファンド」「iFree 8資産バランス」でプロットしたのが以下になります。また冒頭の図が横軸縦軸を拡大したものです。

【累積流出入純資産(全体)】

「eMAXIS8s」は先週末(2017/05/26)でちょうど10億円に達したようですけどそういうのはどうでもよくて「eMAXIS8s」の立ち上がりの速さの要因は、

・既に200億円弱の規模のある「eMAXIS8」からの移動が多数を占めているのか
 →「eMAXIS8」は「eMAXIS8s」の設定日である2017/05/09以降に2億円ほど減少しているが大勢に影響はなさそう
・「eMAXIS8」の設定当時に比べて均等配分の合理性が認知されているのか
 →数年前から「eMAXIS8」が伸びているが「世界経済idx」も似たような傾きなので均等配分が主要因とは考えにくい。なお「iFree8」が「eMAXIS8」の伸びを引き継いでいる
・定量とコストが両立したということで「満を持して」という投資家が多いのか
 →コストが低いというだけで「均等配分」が合理と認識されたわけではないですよね?真因はわかりませんが「eMAXIS8」の設定当時に比べるとすごい勢いです

たしかにトラッキングエラー含めて内容が完全に一致するなら「eMAXIS8」を選ぶのは言葉はアレですがいわゆる「負け組」ですよね。私なんかは完全なる「負け男子」です。

既に「eMAXIS8」を持っていて「低コスト投資」を追求するために信託財産留保額というペナルティ(迷惑料、売買の実費)を支払って責任持って乗り換えするなら良いと思います。こういうのがあるから他人と資金をプールする投資信託は信託財産留保額を必須にすべきと思います。自分のことしか考えない投資家にはなりたくないですよね

あるいは純粋にインデックス投資が増えているのなら、インデックス投資がメジャーになるのは残念に思います。今回グラフ化して気づきましたが最近の「世界経済idx」の伸びもすごいですね(何が起こっている?)。こちらはリニアリティ(S/N)やノイズリダクション的にはあまりよろしくないと思うのですが(参考「インデックス投資のリニアリティ」「良いポートフォリオとは何か(リスク低減効率による定量判断)」)。非リスク資産との組み合わせまで考えて資産設計を行えばよいということでしょうか。

「世界経済idx」の勢いもあれどとりあえず均等型バランスがメジャーになりつつあるような気がしますので、その次に見据えるべきは均等型インデックスと思います。Nの効き具合は違えどどちらも均等配分ですから理屈は同じです。パフォーマンス云々の前にロジカルにインデックス投資を行うためには指数の定量化が必要と考えられるからです

例えばMSCIには以下のようなイコールウェイトインデックスがあります(定量インデックスとして他にもハイディビデンド(高配当)などがあります)。

【Equal Weighted(Developed Markets Standard (Gross) as of May 26, 2017)】

ただし結局はコストが低くないと誰も見向きしないと思いますし、統計で効率化された分がキャンセルされますので「コストと定量の両立」を望みます。

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コメント

1. EWIファンド

いつも楽しく拝見しています。

ファンド規模はコストの大きな決定要因ですが、
「時価加重より等ウェイトの方が良い」
と喧伝するのは運用業界にとって
問題があるかと思います。
以前のエントリーにて等ウェイトによる小型株、
中型株への影響についてと、それらの除外による
影響の低減に触れられていたかと思います。

しかし、これらの対策によっても、
今の時価加重のようにファンド規模を拡大する事はできません。
間引かれた小型中型株分が対象外になった分の市場規模を失い
残した大型株で見た場合も比較的時価の小さな企業から影響がでて
限界が見えてしまうのではないでしょうか。

これを避けるためには規模を抑えるより他はなく、規模を拡大するつもりがないビジネスなら
喧伝する必要もない事にならないでしょうか。

バンガードなど勢力を増している運用会社は資産量を背景とした
低コスト戦略こそが強みだと思います。
等ウェイトの推奨は現在の勝ち組である彼らの優位性、ビジネスフレームを否定する結果にもなりかねず、
都合が悪いのではないでしょうか。

2. >通りすがりさん

まずは売買が成り立たないといけないのでEWIの実現には困難な面もあると理解しています(一部で均等配分を実現しているファンドはありますが)。それをどうやって実現するかも運用会社の腕の見せ所(差別化)でありインデックス投資の進化ではないでしょうか。しかし現実はビジネスや規模によるコスト優先で、分散の偏りの是正やリスク管理を放棄する、という考え方が主流なのかなあと思います。

少なくとも私は相対的にコストが高くついても一貫性のあるロジカルな資産形成がしたいだけですし、マイノリティでも構いません。わざわざ喧伝する必要も無いと思います。わかっている人が使いこなせばいいだけの話と考えています。

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